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世界初のヘヴィメタルバレエ『ブラック・サバス・ザ・バレエ』 オジーの「コウモリ食いちぎり事件」も登場 協力するトニー・アイオミらが本作を語る

2023/04/29 21:05掲載
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Black Sabbath The Ballet Sofia LinŽares Photo credit Perou.
Black Sabbath The Ballet Sofia LinŽares Photo credit Perou.
“世界初のヘヴィメタル・バレエ”と銘打った、ブラック・サバス×バレエの『Black Sabbath The Ballet』。バーミンガム・ロイヤル・バレエによる公演が9月より、地元バーミンガムを皮切りに始まります。先日、リハーサルが公開され、その後に、制作に協力しているブラック・サバス(Black Sabbath)トニー・アイオミ(Tony Iommi)や、本作を考案した芸術監督カルロス・アコスタらが記者会見を行いました。

アコスタや脚本を手掛けたリチャード・トーマスによると、この作品は工場で働いていた4人の若者が、ロック史上最も成功したバンドの一つになるまでの「サクセスストーリー」を描きます。

ショーの一部では、バンドの50年にわたるキャリアの中から有名なエピソードも登場するそうで、アコスタは、オジー・オズボーンの伝説「コウモリ食いちぎり事件」についても「もしかしたら簡単に触れるかもしれない」と話しています。

「コウモリ食いちぎり事件」は米アイオワ州デモインで行われたコンサート中にステージ上に投げ込まれたコウモリの死骸をおもちゃだと思い、頭を噛み切ったというもの。コウモリは狂犬病ウイルスを保有している可能性があるため、オジーはその後、数か月間、感染症予防の注射を打ち続けながらツアーを行っていました。

また、アイオミが工場での仕事で事故に遭い、2本の指先を失ったことや、ストーンヘンジを模して作ったセットが大きすぎて会場に入らなかったので廃棄した、という逸話も紹介されるようです。

アコスタは、基本的には、ロック史上最も成功したバンドのサクセスストーリーではあるものの、「伝記を読んだり、アーカイブ資料をチェックしたりすると、ブラック・サバスにはコメディがたくさん出てくるので、ショーではそれを反映させようと思っています」と説明しています。

アイオミは記者会見の中で「とても変わったものになるだろう。バレエとヘヴィメタルという2つの異なるオーディエンスをミックスしている。ファンはショーがどんなものになるのか、とても興味を持っている。俺にとっては別世界なんだ。俺たちのファンは、おそらく人生で一度もバレエを見たことがない。そして願わくば、バレエ・ファンにも気に入ってもらえると嬉しい」と話しています。

アコスタは、チケットの60%がサバス・ファンによって購入されたと述べています。彼は「ブラック・サバスは、バレエの世界とは全く異なるものであり、私たちの到達点を倍増させたかった。私は予測可能なことが嫌いで、カンパニーが当たり前になるのが嫌なんです。誰もが『白鳥の湖』や『シンデレラ』を知っている。...(これは)私たちにとって、ダンスの世界を人々に見せる素晴らしい機会なのです」と話しています。

アイオミは、この作品が「音楽を枠の外に押し出すものだ。俺は冒険的なものが好きで、これはまさにそれだ。ブラック・サバスとバレエが一緒になるなんて、誰が想像できただろう?でも、うまくいっているんだ」とも話しています。

以下は、BBCのニュース映像で、リハーサル+アイオミのインタビュー