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ダニエル・ジョンストンが描いた壁画「Hi, How Are You」 建物は取り壊されたが壁画は残る 今後も大切に保存

2023/04/19 17:02掲載
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Daniel Johnston's 'Hi, How Are You' mural - Patricia Lim / KUT
Daniel Johnston's 'Hi, How Are You' mural - Patricia Lim / KUT
アーティストでミュージシャンのダニエル・ジョンストン(Daniel Johnston)が1993年にレコード店に依頼されて描いた壁画「Hi, How Are You」。2023年4月、建物は取り壊されましたが、この壁画は、周りの建物が取り壊された後もまだ残っており、今後も大切に保存されることが決定しています。

ジョンストンが1993年にこの壁画を描いたとき、この建物には「サウンド・エクスチェンジ」というレコード店がありました。

この作品は、「Hi, How Are You」という言葉の下に、ジェレミー・ザ・イノセント(Jeremiah The Innocent)として知られる、彼のメインアイコンである無垢な表情をしたカエルのような生き物を配し、その10年前の1983年にジョンストンが発表したアルバム『Hi, How Are You』へのオマージュを込めています。90年代初頭には、ニルヴァーナのカート・コバーンがこのイメージのTシャツを着ている姿が撮影されており、アートワークそのものを超えた意味を持つ作品となっています。

American Campus Communitiesは2018年7月にこの建物を購入し、1階に小売店が入る新しい学生寮を建てる計画を発表しました。同社は、オースティンのランドマークであるこの壁画を保存し、独立した壁を再開発に組み込むことを約束すると述べています。

オースティンを拠点とするStreet Art Muralist Organizationの創設者兼代表のケンゾー・レヴィラは「この壁画は、単なる視覚的なランドマークではなく、すべての人のメンタルヘルスに対する問いかけでもあります。“こんにちは、お元気ですか?”は、人々が本当はどうなのか、どうしているのかを問うことを暗に示しているのです」と話しています。