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YMO世界進出の原点となる物語 村井邦彦著『モンパルナス1934』発売

2023/04/13 20:16掲載
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モンパルナス1934 / 村井邦彦 吉田俊宏 著
モンパルナス1934 / 村井邦彦 吉田俊宏 著
細野晴臣「この出会いなくして、YMOの成功はなかった」。アルファレコード創立者の村井邦彦と日本経済新聞編集委員の吉田俊宏が共同で執筆した小説『モンパルナス1934』がblueprintから4月30日発売。YMO世界進出の原点となる物語。総合カルチャーサイト『リアルサウンド』にて連載

以下インフォメーションより

 『モンパルナス1934』は国際文化交流プロデューサーとして活躍した川添浩史(紫郎、1913~70)の半生を描いたヒストリカル・フィクションだ。川添は文化人が集ったサロンとして知られるレストラン「キャンティ」(東京・飯倉片町)の創業者でもある。村井と吉田は多くの資料と関係者の証言に基づき、大胆な創作を交えて壮大な物語を書き上げた。

 川添がパリのモンパルナスを拠点に活躍し始める1934年から、アヅマカブキ(日本舞踊)の一座を率いて欧米各地を回る中で梶子と出会って恋に落ち、夫婦でキャンティを開業するまでを描いている。さらに川添の没後にアルファからデビューしたイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)の世界進出は、川添の薫陶を受けた村井がアヅマカブキの欧米ツアーをモデルにしていたという事実もドラマチックに明かされ、日本のポップカルチャーの源流を知るうえでも貴重な読み物になっている。

 本書にはパリで川添と親交のあったロバート・キャパ(写真家)、岡本太郎(芸術家)、坂倉準三(建築家)、原智恵子(ピアニスト、川添の最初の妻)、諏訪根自子(バイオリニスト)をはじめ、ジャン・コクトー(詩人)、ポール・ヴァレリー(詩人)、オーギュスト・ペレ(建築家)、ジャンゴ・ラインハルト(ギタリスト)、ゲルダ・タロー(写真家)、藤田嗣治(画家)、仲小路彰(歴史哲学者)、三浦環(ソプラノ歌手)、吾妻徳穂(日本舞踊家)ほか、国内外の著名人が多数登場する。

 川添の足跡を追うだけでなく、パリやカンヌの街並み、フランスの食文化が詳細に描かれるほか、歴史、音楽、美術、建築、舞踊、文学、映画、哲学、思想など様々な分野の話題をちりばめ、ミステリーや恋愛小説の要素まで盛り込んだ意欲作だ。

 YMOの細野晴臣は、帯に「この出会いなくして、YMOの成功はなかった。キャンティは日本のカルチャーの核心だった」とコメントを寄せている。
■『モンパルナス1934』
村井邦彦 吉田俊宏 著
発売日:2023年4月30日予定
※発売日は地域によって異なる場合がございます。
価格:3,080円(税込価格/本体2,800円)
出版社:株式会社blueprint
判型/頁数:四六判ハードカバー/384頁
ISBN:978-4-909852-38-0

<内容>
文化人のサロンとして知られる「キャンティ」創業者の川添浩史は1934年に21歳でパリへ渡り、モンパルナスを拠点に国際感覚を身につけた。本書にはパリで川添と親交のあった若き日のロバート・キャパや岡本太郎、坂倉準三、原智恵子をはじめ、ジャン・コクトー、ポール・ヴァレリー、オーギュスト・ペレ、ジャンゴ・ラインハルト、ゲルダ・タロー、藤田嗣治、仲小路彰、三浦環、吾妻徳穂といった国内外の著名人が数多く登場する。

日本の文化を世界へ。キャンティで川添の薫陶を受けた村井邦彦は夢のバトンを託された。伝説のレコード会社「アルファレコード」を旗揚げした村井は、荒井由実や赤い鳥など優れたアーティストを世に送り出す。そして、ついにアルファから世界に羽ばたく存在が登場する。それがYMOだ。川添はモンパルナスで何を学び、後の世代に何を託したのか。

作曲家でプロデューサーの村井邦彦が日本経済新聞社編集委員の吉田俊宏とともに、多くの資料と証言に基づきながら、大胆な創作を交えてつづったヒストリカル・フィクション。

細野晴臣(YMO)コメント「この出会いなくして、YMOの成功はなかった。キャンティは日本のカルチャーの核心だった」

目次
エピソード1 カンヌ 一九七一年一月
エピソード2 マルセイユ 一九三四年夏
エピソード3 マルセル
エピソード4 アンティーブ〜モンテカルロ
エピソード5 エッフェル塔
エピソード6 ポン・ヌフの大天使
エピソード7 パリ〜鮫島
エピソード8 富士子とゲルダ
エピソード9 万博と映画祭
エピソード10 第二次世界大戦
エピソード11 終戦 山中湖
エピソード12 アヅマカブキとキャパ
エピソード13 梶子
エピソード14 YMO 一九七九年八月