PINK FLOYD'S THE DARK SIDE OF THE MOON 50TH ANNIVERSARY LOGO
2023年3月1日、
ピンク・フロイド(Pink Floyd)のアルバム『The Dark Side of the Moon(邦題:狂気)』が発売から50周年を迎えました。50周年記念した公式ドキュメンタリー・シリーズのエピソード3「アニヴァーサリー・ボックスセット」編が公開されています。
■Episode 3 - 50 Years In A Heartbeat: The Story Of The Dark Side Of The Moon (Anniversary Box Set)
The Dark Side Of The Moon
50th Anniversary Box Set
『狂気』50周年記念ボックス・セット
デヴィッド・ギルモア:
僕たちは昔から自分たちの写真をジャケットに使いたがらなかった。
ロジャー・ウォーターズ:
史上最も知られたジャケットのひとつだろうね。
リチャード・ライト:
ずっと眺めてみても飽きないよね。
ニック・メイスン:
プリズムがこのアルバムを絶対的に定義づけるロゴなんだ。
オーブリー・パウエル(ヒプノシス):
ある日スタジオで光の屈折について書かれた『Light and Color』という本をパラパラめくっていた。それがインスピレーションになった。ストームが「白い光が三角形にぶつかっていきなり虹色になる図が想像できる」と言ったんだ。
ストーム・トーガソン(ヒプノシス):
『狂気』のプリズムのデザインは基本的に3つの要素からなっている。ひとつはバンドがやっていた光のショー。それを再現しようとした。2つ目は確か歌詞のテーマにあった野心と貪欲。3つ目はリック・ライトのリクエストに応えて…
リチャード・ライト:
シンプルで大胆でドラマティックなものを。
オーブリー・パウエル:
紙にクレヨンでスケッチを描いた。とても素人っぽい感じのものをね。それをアビー・ロード・スタジオに持っていってバンドに見せたんだ。
ストーム・トーガソン:
彼らは見に来て「これか~」と言っていたね。
リチャード・ライト:
ピラミッドを見たのはすぐに思い出せるよ。
オーブリー・パウエル:
みんな「これこそ僕たちが望んでいたものだ」と言ってくれた。
ニック・メイスン:
みんなすぐ「素晴らしい、これで行こう」と言っていたよ。
ストーム・トーガソン:
そうやってあっさり決まったことからもわかるように、何故かとてもしっくりくると思う。ない姿が考えられないよね。
オーブリー・パウエル:
50年経った今新しいパッケージでどう再現しようかという話になって、ペンタグラムに相談して
ハリー・ピアース(グラフィック・デザイン-ペンタグラム):
ほんの少し変えた。
ジョン・マーシャル(3Dデザイン-ペンタグラム):
ラフな感じになったような。
ハリー・ピアース:
粗削りな感じがある。
ハリー・ピアース:
『狂気』の50周年ボックス・セットの元のインスピレーションはこれだった。『狂気』のピラミッドつながりで、エジプト学に出てくる石棺が入れ子になった状態をメタファーにした。(金婚式など50周年につながる)金
色の概念もここからきている。
ハリー・ピアース:
これが最初のスケッチで、ボックスを何とか石棺に紐づけようとしていた。各ボックスが開いたり折れたりしながら入れ子になっている別のボックスを見せている。一番中にはゴールドのボックスがあって、オリジナル・アルバムと、1974年の『狂気』ツアーのライヴ・アルバムが入っているんだ。
ハリー・ピアース:
次に作ったのが、入れ子を出した状態のボックスの3Dビジュアル化だった。それを元に、大きなボックスの中にあるゴールドのボックスまで、本物の立体模型を作ったんだ。