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2022年の全世界のレコード産業 世界の総フィジカル(CDやアナログ盤等)収入の半分はアジアから 中国が世界第5位の音楽市場に

2023/03/22 17:31掲載
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listening to music
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世界のレコード産業を代表する国際レコード産業連盟(IFPI)によると、2022年、全世界のレコード産業の売上は前年比9.2%増の266億ドルに達し、記録が始まった1990年以降で最高水準でした。

この成長は、主にストリーミング配信によってもたらされたもので、業界全体の売上の67%を占めています。IFPIによると、2022年、ストリーミングの有料会員アカウントのユーザー数は5億8900万人で、2021年の5億2300万人から6600万人増加しています。

デジタル・ダウンロードは落ち込み、恒久的なダウンロードと「その他のデジタル」は9.6%減(ダウンロード自体は19.6%減)で、約9億4320万ドルの売上を記録しています。

ストリーミングだけでなく、フィジカル・フォーマット(CDやアナログ盤等)の売上も増加しており、2022年、フィジカルの売上全体は45億9000万ドル(業界全体の売上の17.5%)で前年比4%増。特にアジアでは好調で、世界の総フィジカル収入のほぼ半分(49.8%)はアジアからのものだとIFPIは伝えています。全世界のアナログレコードの売上は17.1%増です。

2022年、米国は世界最大の音楽市場であり続け、売上は初めて100億ドルを超えました。日本の音楽収入は5.4%増となり、世界第2位の音楽市場を維持しました。イギリスは3位でした。

IFPIによると、アジアのレコード産業収入は15.4%増で、特に中国の国内産業の売上は28.4%増となり、中国はフランスを抜いて世界第5位の市場になりました。

このほか、中東地域(ストリーミングが収入の95.5%を占める)は23.8%、中南米(現在ストリーミングが収入の95%を占める)は25.9%、ラテンアメリカ(13年連続の成長、ブラジルは15.4%増で第9位の音楽市場に)、サハラ以南のアフリカ(2021年の2.4%増から南アフリカの31.4%増に牽引される)は34.7%と、2桁の成長を達成しています。