英レコード産業 8年連続成長 ストリーミングが業界全体収入の67.2%を占める LPの収入が87年以来初めてCDを上回る
2023/03/09 20:23掲載
United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland: UK
英国レコード会社による業界団体、英国レコード産業協会 (BPI)によると、英国ではレコード産業の総収入が2022年の1年間で前年比4.7%増の13億2000万ポンドに達しました。8年連続の成長です。
2022年の成長はストリーミング収入の増加によって再び促進され、ストリーミング収入は前年比6.3%増の8億8500万ポンドとなりました。2021年の66.2%から増加し、業界全体収入の67.2%を占めるようになりました。
2022年、フィジカル(CD、アナログレコード、カセットテープほか)全体の収入は10.5%減の2億1570万ポンドでしたが、アナログレコードでのアルバム購入による収入は3.1%増の1億1950万ポンドとなり、CDの収入が23.7%減少したことを相殺するのに貢献しました。現在、レコードは、フィジカル・フォーマットの音楽から得られる収入の半分以上(55%)を占めており、BPIは、レコードが1987年以来初めてCDを上回る収入を上げたことを公式に確認しています。
ストリーミング収入は8億8,500万ポンド(6.3%増)で、主にAmazon、Apple、Spotify、YouTubeなどの有料サブスクリプションによるもので4.8%増の7億6,280万ポンド(2021年の7億2,760万ポンドから増加)です。広告収入によるストリーミングは、サブスクリプションの10分の1以下しかありませんが、それでも2022年には5分の1以上(22.3%)増加して6250万ポンド(5110万ポンドから増加)になりました。
デジタル・ダウンロード収入は、消費がストリーミングにシフトするのを加速する中で減少を続け、17.5%の減少(2021年の23.2%の減少より少ない)となっていますが、ダウンロードした楽曲やアルバムは依然として2760万ポンドを生み出しています。