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人は10日間で100時間ドラムを叩くとどうなるのか? ジャズドラマーが誕生日記念で挑戦 「27時間目はかなりきつかった」

2023/02/27 19:58掲載
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Chloe Kim
Chloe Kim
人は10日間で100時間ソロ・ドラムを叩くとどうなるのか? ある女性ジャズ・ドラマー曰く「27時間目はかなりきつかった。81時間目はソロ・ドラムを二度とやらないことを考えそうになるほど精神的に辛かった」。このドラマーは、自分の誕生日を記念して10日間で100時間ドラムを叩くことに挑戦。2月17日から1日10時間ドラムを叩き続け、昨日26日の夕方に目標を達成しています。

韓国ソウル生まれで、現在はオーストラリアのシドニーに拠点を置くジャズ・ドラマーのクロエ・キムは、27歳の誕生日を祝うために、10日間で100時間ドラムを叩くという一風変わったプレゼントを自分に贈ることを決意しました。

この100時間プロジェクトは、オーストラリアのタスマニア州で毎年1月に開催されている毎年恒例の音楽と芸術の祭典<Mona Foma festival>の一環として行われ、彼女は日ごとに異なる州内のさまざまな場所でドラムを演奏しました。

彼女は50時間の大台に乗せようとしたとき、英ガーディアン紙の取材に応じました。

10日間で100時間ドラムを叩くというアイデアは、シドニー音楽院で修士号を取得するために勉強していた彼女が、ロックダウン中に思いついたものだという。

「私はただ、勉強から少し離れた時間が欲しかっただけ。私の人生は、少し退屈な日常になりつつあった。世俗的な問題や心配事から逃れるために、とてもドラマチックで楽しいプロジェクトは何だろうと考えたんです。すぐに、一日中ドラムを叩いていたいと思った。そして、100というのはとても素晴らしい数字だから、100時間やってみたらどうだろう?と思ったのよ」

一見、至難の業に思えますが、プロのジャズドラマーは長時間のドラム演奏に慣れています。

「キャンベラからシドニーに留学したとき、友達はあまりいなかったので、練習ばかりしていた。1日に10時間練習することもあった。でも、勉強以外の生活もするようになり、それはとてもありがたいことだったんだけど、その一方で、ドラムに集中する時間がほとんどなくなってしまった。だから、本当に、本当に恋しかった。もう一度、ドラムに戻るキッカケが欲しかったのよ」

淡々とした口調のキムですが、この試みが彼女に与えた肉体的な負担についても触れています。

「27時間目は、精神的にかなりきつかった。体力的には大丈夫だった。マッサージをしたり、よく眠ったりしています。でも、27時間目はとても疲れました。今は46時間で、リフレッシュしています。今日がいちばん調子がいいかもしれない」

キムは目標を達成した瞬間の映像をSNSで共有し、こう書いています。

「今、この10日間のソロドラムの旅がどんなものだったかを振り返って、超夢心地で感動しているところです。

27時間目は、肉体的な疲労を感じるほどのハードなものでした。81時間目はソロ・ドラムを二度とやらないことを考えそうになるほど精神的に辛かった。

しかし、44時間目と99時間目は、私に希望と驚きを与え、新しい音楽と人生の教訓を与えてくれました。私はそれを友人やクリエイティブなアーティストと共有することを楽しみにしています。

視聴してくださった皆さん、応援や励ましの言葉や心を送ってくださった皆さんに感謝します」