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U2のライヴでラリー・マレン・ジュニアの代役を務めるブラム・ファン・デン・ベルフとは?

2023/02/14 15:45掲載
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Bram van den Berg  - Paul Bergen/Redferns
Bram van den Berg - Paul Bergen/Redferns
U2が2023年秋に行う約4年ぶりのライヴには、ドラマーのラリー・マレン・ジュニア(Larry Mullen Jr.)は手術からの回復に専念するため不参加です。代役を務めるのはオランダ人ドラマーのブラム・ファン・デン・ベルフ(Bram van den Berg)。日本ではあまり知られていない彼はどんな人物なのでしょうか? 経歴や過去のインタビューを紹介します。

オランダの小さな村Wamelに生まれた彼は、ティルブルフのFontys Rock Academyで学んでいた2001年に、最初のバンドOne in a Millionに参加しました。その3年後、彼はKrezipに加入し、2005年の元旦に彼らと最初のコンサートを行いました。

Krezipは1997年にオランダのティルブルグで結成されたポップ・ロック・バンド。メンバーのJacqueline Govaert(ボーカル)、Anne GovaertとAnnelies Kuijsters(ギター)、Joost van Haaren(ベース)から構成されており、2004年までThijs Romeijnがバンドのドラマーを務めていました。その後にブラム・ファン・デン・ベルフが加入しています。Krezipはその後、『What Are You Waiting For?』『Plug It In』『Sweet High』の計3枚のアルバムを発表。2009年に一旦解散したものの、2019年に再結成し、4月に新アルバム『Any Day Now』を発売する予定です。KrezipはオランダのPinkpopフェスティバルに6回出演するなど、オランダ国内はもとより、ヨーロッパ各地で人気を博しています。

現在40歳のブラム・ファン・デン・ベルフは、VanVelzen、Drive Like Maria、Guild of Stagsのドラマーでもあります。2005年のDrummerszoneのインタビューで、さまざまなロックドラマーからインスピレーションを受けたと語っていました。

「僕はただ充実したサウンドを作りたいと思っていて、自分らしく演奏することでそれを実現させたいと思っているんだ。僕が最も影響を受けた人たちも、実は同じようなことをしている。ロジャー・テイラー、テイラー・ホーキンス、デイヴ・グロールのようなドラマーたちだ。彼らのサウンドは本当に素晴らしい。彼らはヘヴィなテクニカルなことだけでなく、同時に、曲にフォーカスしているドラマーでもあるんだ。例えば、クイーンの“We Will Rock You”。ブーム・ブーム・タック、ブーム・ブーム・タックだ。あのリズムは、まったくなんでもないものだけど、同時にすべてでもある。大衆はそれを知っていて、覚えていて、手を叩いている。それが、あるべき姿なんだ」「僕は曲重視のドラマーなんだ。誤解しないでほしいんだけど、僕はヘヴィでテクニカルなドラマーも大好きだよ、でも、むしろ曲に集中したいんだ。いわば、曲に奉仕するんだよ」

Krezipは、ブラムがU2のライヴに参加することをSNSで「私たちは彼をとても誇りに思っています!  U2のような伝説的なバンド、しかもブラムが大好きなバンドが、今、彼の道を歩んでいるという事実は信じられない! もちろん、私たちは彼がどれだけ優れているか長い間知っていた!」と伝えています。

またKrezipの投稿によると「ブラムはU2のドラムとしての仕事とKrezipを両立させることはできないだろう。これから先、彼がいなくなるのはとても寂しい」とも書いており、ブラムはU2のためにKrezipを離れるという。Krezipはすでに後任を見つけていますが、「しばらくしたらまた私たちのところに戻ってきてくれることを祈っています」とも書いており、U2での仕事を終えたあとに復帰する可能性が高いようです。

ブラムはU2のライヴに参加することが発表された後、SNSにこう投稿しています。

「ボノ、エッジ、アダムと一緒にラスベガスのステージに立てるというこの機会にとても興奮しています。重責を担うことになるけど、ラリーとバンドはとても協力的なので、待ちきれないよ!!」

以下はKrezipのパフォーマンス映像