U2が2023年秋に行う約4年ぶりのライヴには、ドラマーのラリー・マレン・ジュニア(Larry Mullen Jr.)は手術からの回復に専念するため不参加です。代役を務めるのはオランダ人ドラマーのブラム・ファン・デン・ベルフ(Bram van den Berg)。日本ではあまり知られていない彼はどんな人物なのでしょうか? 経歴や過去のインタビューを紹介します。
オランダの小さな村Wamelに生まれた彼は、ティルブルフのFontys Rock Academyで学んでいた2001年に、最初のバンドOne in a Millionに参加しました。その3年後、彼はKrezipに加入し、2005年の元旦に彼らと最初のコンサートを行いました。
Krezipは1997年にオランダのティルブルグで結成されたポップ・ロック・バンド。メンバーのJacqueline Govaert(ボーカル)、Anne GovaertとAnnelies Kuijsters(ギター)、Joost van Haaren(ベース)から構成されており、2004年までThijs Romeijnがバンドのドラマーを務めていました。その後にブラム・ファン・デン・ベルフが加入しています。Krezipはその後、『What Are You Waiting For?』『Plug It In』『Sweet High』の計3枚のアルバムを発表。2009年に一旦解散したものの、2019年に再結成し、4月に新アルバム『Any Day Now』を発売する予定です。KrezipはオランダのPinkpopフェスティバルに6回出演するなど、オランダ国内はもとより、ヨーロッパ各地で人気を博しています。
現在40歳のブラム・ファン・デン・ベルフは、VanVelzen、Drive Like Maria、Guild of Stagsのドラマーでもあります。2005年のDrummerszoneのインタビューで、さまざまなロックドラマーからインスピレーションを受けたと語っていました。
「僕はただ充実したサウンドを作りたいと思っていて、自分らしく演奏することでそれを実現させたいと思っているんだ。僕が最も影響を受けた人たちも、実は同じようなことをしている。ロジャー・テイラー、テイラー・ホーキンス、デイヴ・グロールのようなドラマーたちだ。彼らのサウンドは本当に素晴らしい。彼らはヘヴィなテクニカルなことだけでなく、同時に、曲にフォーカスしているドラマーでもあるんだ。例えば、クイーンの“We Will Rock You”。ブーム・ブーム・タック、ブーム・ブーム・タックだ。あのリズムは、まったくなんでもないものだけど、同時にすべてでもある。大衆はそれを知っていて、覚えていて、手を叩いている。それが、あるべき姿なんだ」「僕は曲重視のドラマーなんだ。誤解しないでほしいんだけど、僕はヘヴィでテクニカルなドラマーも大好きだよ、でも、むしろ曲に集中したいんだ。いわば、曲に奉仕するんだよ」