HOME > ニュース >

ABBA 「チキチータ」の全収益をユニセフに寄付 メンバーがその経緯と多額の寄付となったことについて語る

2023/01/02 20:01掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
ABBA
ABBA
ABBAのヒット曲「チキチータ(原題:Chiquitita)」は40年以上にわたって数百万枚を売り上げたにもかかわらず、メンバーには一銭も入りません。ABBAはこの曲で得た収益の全てをユニセフに寄付しています。

ABBAのビョルン・ウルヴァース(Björn Ulvaeus)は英BBCに「私たちは著作権をユニセフに譲渡しました」「“チキチータ”がたくさん演奏され、ストリーミングされ、たくさんのアルバムが売れたので、長年にわたってたくさんのお金が入ってきました。だから、とても嬉しいんだ」と語っています。

ユニセフの「子どもの年」のために書かれた「チキチータ」(スペイン語で「小さな子」という意味)は、ラテンアメリカで大成功を収めました。ウルヴァースによると、グループは当初から印税の使途を明確にしていたそうです。

「私は、この地球上で最も緊急にすべきことは、若い女性や少女たちのエンパワーメント(※一人ひとりが本来持っている力を発揮し、自らの意思決定により自発的に行動できるようにすること)だと思っています。そうすれば、世界は変わるでしょう」「世界には、女の子に平等な機会を与えない文化や宗教があることは、とても悲しいことです。だから、私たちは早くからユニセフに、私たちの資金をそこに使ってほしいと言ってきたのです」

英BBCによると、発売から43年間、「チキチータ」の印税は、極度の貧困やマチズモ(男尊女卑)の文化、家庭内暴力やレイプ、さらには社会から疎外された先住民のコミュニティにおけるアルコール依存症など、中米で起きている最も複雑な問題の解決に使われています。また、中米グアテマラの最貧困地域に住む数多くの「チキチータ(小さな子)」が、彼らの母国語で有意義なサポートを受けられるようにするためにも使われています。

ウルヴァースは、この曲を作ったとき、これほどまでに永続的なレガシーになると予想していたかどうか聞かれ、こう答えています。

「そんなことは考えてもいなかったよ」と彼は笑い、「まあ、ヒットして、たくさん演奏されればいいとは思っていただろうけどね。こんなに長く続いて、こんなにお金が入るとは夢にも思っていなかった。誰もが望む最高のレガシーだよ」と付け加えています