ジョーズ © 1975 Universal City Studios, Inc. All Rights Reserved.
スティーヴン・スピルバーグ(Steven Spielberg)監督、サメに謝罪。大ヒット映画『ジョーズ』は一般の人々のサメに対する認識を変える転機となった作品と言われています。スピルバーグ監督は英BBC Radio 4の番組『Desert Island Discs』に出演した際、映画『ジョーズ』が急速に減少している世界のサメの生息数に少しでも影響を与えたことを「心から後悔している」と語っています。
1975年の映画『ジョーズ』は、ピーター・ベンチリーによる1974年の同名小説を原作とした作品で、とある平和な町の海辺で人を襲い出した巨大なホオジロザメの恐怖と、それに立ち向う人を描いた海洋アクション・スリラー作品です。
この映画はホオジロザメを誤って表現し、アメリカでのトロフィー・ハンティング(娯楽観光とトロフィーの獲得を目的とした狩猟/スポーツフィッシャーマン)につながったとして非難もされています。実際、映画公開後の数年間、北米東海岸で大型サメの数が減少したという調査結果もあります。
スピルバーグ監督は「あの本と映画のせいでサメの数が減ってしまったことを、今でも本当に後悔しています。本当に、本当に後悔しています」と語っています。
司会者から、もし自分が映画内の架空の無人島に送られてサメに囲まれたらどう思うかと尋ねられたスピルバーグ監督は「それは私が今でも恐れていることの一つです。自分がサメに食べられてしまうことへの恐怖ではなく、1975年以降に起こったクレイジーなスポーツフィッシャーマンの熱狂状態に対して、サメが私に腹を立てているのではないかと恐れています」と話しています。
スピルバーグ監督が出演した番組『Desert Island Discs』は、ゲストに「無人島に持っていくとしたら、どのレコードを選びますか?」と質問する英BBC Radio 4の名物番組です。
スピルバーグ監督は、仕事から帰宅した父親が口笛で吹いていたバッハの「小フーガ ト短調」、ジャッキー・デシャノンの「世界は愛を求めている(原題: What the World Needs Now Is Love)」、ビートルズの「Michelle」、『West Side Story』の「Somewhere」、フランク・シナトラの「Come Fly With Me」、彼の娘が歌う「Cool Hand」などを選んでいます。また番組では、レコードに加え、無人島に持っていく「贅沢品」も選ぶことができるのですが、スピルバーグ監督はビンテージのボレックスH-8ムービーカメラを挙げています。
■番組ページ
https://www.bbc.co.uk/programmes/m001g8m4