メタリカ(Metallica)の
クリフ・バートン(Cliff Burton)は、コンサート会場のバックステージで迷子になり、ステージでは開演直前のイントロが流れる中、楽屋にいた
W.A.S.P.の
ブラッキー・ローレス(Blackie Lawless)に「どうやったらステージに上がれるんだ?」と尋ねたことがあるという。ローレスはW.A.S.P.の米国ツアーのコンサート前に行われたVIPチケット購入者向けの質疑応答で話しています。
この出来事は1985年1月30日にインディアナ州インディアナポリスのシャーウッド・カントリークラブで行われたコンサートの時に起きました。
「俺たち(メタリカ+W.A.S.P.)は前夜が長距離ドライブだったため、そこに着くのが遅かったんだ。その日は誰もサウンドチェックができなかった。当時は、ある晩は彼らが最後で、ある晩は俺らが最後と、毎晩のように(メタリカと出演の順番を)入れ替えていた。その日はたまたま、俺らが最後だった。
楽屋はすべて1階にあって、そこは迷路のようになっていて、誰も自分がどこにいるのか分からなかった。普段通りに午後の早い時間に入れば、みんな状況をなんとなくわかるし、看板には矢印が書かれていて、あっちへ行ったりこっちへ行ったりして、何がどこにあるのかが分かるんだけどね。
俺が楽屋で髭を剃っていると、メタリカのイントロが聴こえてきた。俺は鏡を見て、髭を剃るためにカミソリを喉元に持っていった。すると、その時、背後のドアが開いた。そこにはクリフがベースを持って立っていた。今、彼らのイントロが流れている。でも、クリフはそこに立っていた。彼は“ブラッキー、ブラッキー、どうやったらステージに行けるんだ? どうやったらステージに上がれるんだ?”と言った。俺は知らなかった。まだステージに上がったことがなかったから。俺は鏡を見た。彼は俺の後ろにまだ来ていた。俺は“クリフ、正直わからないんだ”と言うと、彼は“くそったれ、ブラッキー”と言っていた。彼は俺がバカにしてると思ったんだろうね。
2分経った。俺はまだ髭を剃ってる。彼らは1曲目に入り、ようやくベースが聴こえてきたんだ」