スザンヌ・ヴェガ(Suzanne Vega)は、ロシアによるウクライナ侵攻の恐怖をテーマにした未リリースの新曲「Last Train From Mariupol(マリウポリからの最終列車)」のパフォーマンス映像を公開。
ヴェガは、サイトThe Line of Best Fitのインタビューの中で、この曲について、こう説明しています。
「この曲は、ニュースで目にした映像、特に2月にウクライナで戦争が始まったとき、列車で逃げ惑う人々の集団パニックから生まれたものです。そのとき、(ウクライナ東部の)マリウポリという街について報道されていたのですが、とても美しい名前だと思ったんです。何か歌が必要なような気がしました。
私はこの最後の列車について考えていました。この種の黙示録が来る前の最後の列車について。そして、ニューヨークタイムズの記事を読んでいたら、マリウポリの人々が、神でさえも去ってしまった、神でさえもそこで見ているものに怯えている、と言っていることを知りました。私は“これだ。神はマリウポリの街を去り、この最終列車に乗っていたんだ”と思いました。
政治について、ひどい悲劇について書くのは難しいと感じています。衒学的(※学問や知識をひけらかすこと)なものを書きたくはなかったんです。これが私なりの書き方でした。
この曲のこのアイデアはずっと前から頭にあって、最終的には7月のツアー中に書き上げました。その時、ツアーに加えられると思っていたんですが、新型コロナウイルスに感染して5日間寝込んでしまったので、その時はセットリストをいじらない方がいいと思ったんです」
その後、彼女はアメリカでの公演でこの曲をセットリストに加えました。The Line of Best Fitは、このツアーのビデオ映像がないかと尋ねると、彼女は代わりにホテルの部屋でThe Line of Best Fitのためにパフォーマンス映像を撮影しました。今回公開されたのはその映像です。