カーリー・サイモン　今週　姉2人を癌で亡くす　ミュージカル作曲家ルーシー＆元オペラ歌手ジョアンナ

カーリー・サイモン（Carly Simon）は今週、姉2人を癌で亡くしています。カーリーと共にサイモン・シスターズを組み、その後、ブロードウェイ・ミュージカルの作曲家として成功したルーシー・サイモンが10月20日に乳がんで亡くなりました。2人の姉で、オペラ歌手として活躍したジョアンナ・サイモンは10月19日に甲状腺がんで亡くなっています。ルーシーは82歳、ジョアンナは85歳でした。2人が亡くなったことはDeadlineがカーリーに近い関係者に確認しています。

サイモン3姉妹は、米国の大手出版社サイモン＆シュスター創業者のリチャード・L・サイモンとアンドレア夫人の間に生まれました。

ルーシーは、1960年代初頭にカーリーと共にフォーク・デュオ、サイモン・シスターズを組み、ショービジネスの世界に足を踏み入れました。1964年、「Winkin', Blinkin' and Nod」がビルボード・ホット100で73位を記録します。カーリーがソロで大成功を収める一方、ルーシーは1960年代後半に看護学校に通っていました。妹ほどではないにしろ、音楽活動を続け、1975年に『Lucy Simon』を、1977年に『Stolen Time』という2枚のソロアルバムを録音しました。80年代初頭、夫のデヴィッド・レヴィーンとともに、グラミー賞を受賞することになる2枚の子供向けアルバム『In Harmony』（1981年）、『In Harmony 2』（1983年）を制作。1991年にフランシス・ホジソン・バーネットの小説『秘密の花園（原題：The Secret Garden）』を原作とした同名ブロードウェイミュージカルの作曲を担当し、トニー賞の最優秀オリジナルスコア賞にノミネートされます。このほか、複数のミュージカルや映画の音楽を担当しました。

ジョアンナは、ニューヨーク・シティ・オペラでモーツァルトのケルビーノ役でデビューした1962年から1986年まで、オペラやコンサートの舞台に定期的に出演していました。ニューヨーク・フィル、ウィーン・フィル、ピッツバーグ交響楽団など、オーケストラとのレコーディングも数多く行っています。1986年に音楽界からセミリタイアした後は、1992年までPBSのマクニール・レーラー・ニュース・アワーの芸術特派員として働き、双極性障害と創造性についてのレポートで1991年のエミー賞を受賞しました。後年は不動産業に従事。

サイモン3姉妹には弟で写真家のピーター・サイモンがいます。ピーターは癌と闘った後、2018年に心停止のため71歳で亡くなっています。