Brian Johnson / The Lives of Brian
AC/DCのフロントマン、
ブライアン・ジョンソン(Brian Johnson)は自伝『The Lives of Brian』(海外:10月25日発売)の中で、
ボン・スコット(Bon Scott)に会った唯一の瞬間を振り返っています。Ultimate Classic Rockにて抜粋が公開されています。
1973年頃、ブライアン・ジョンソンはジョーディー(Geordie)のシンガーとしてツアー中で、公演のためにクラブに到着すると、スコットがAC/DC以前に在籍していたバンド、ファング(Fang)がオープニングアクトの演奏を終えようとしているところでした。
「彼は、俺が今まで見た中で最もワイルドな奴の一人だった」「ココナッツ・ボブのような髪。エイブ・リンカーンの髭。まるでエルフのようだった。でも、歌はうまかった。歌っていたのはロックンロールではなかったが。どちらかというと......プログレ・フォークのような感じだった。ジェスロ・タルの“Living in the Past”のような感じだ。よりプログレッシブで。よりフォーキーだった。ある時には、彼は木製のリコーダーを取り出し、俺の恩師であるパターソン夫人の涙を誘うような演奏を始めていた」
印象深かったジョンソンは、ファングの音楽が「自分の好みではなかった」と認めつつも、観客の中のファンにスコットの名前を尋ねたそうです。
その夜、ジョンソンと彼のバンドメンバーは、宿泊していた宿の窓を叩く音を聞きます。ファングのツアーバスが故障し、バンドはみぞれ混じりの寒い夜の中で立ち往生していました。厳格な家主を起こさないように気をつけながら、ジョーディーのメンバーたちは窓から仲間のミュージシャンを忍び込ませて、車が修理されるまでの間、避難場所を提供しました。
ジョンソンは、その晩は酔っていてよく覚えていないと言いながら、「俺は(そのあと)ボンに二度と会えなかった。とても残念だ。でも、凍えるような寒さのトーキーの海辺で、あの一夜に俺たちの運命が交錯したのは、とても不思議なことだよね。彼のことをもっと知りたかったよ」