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現代音楽界をリード 作曲家の一柳慧が死去

2022/10/08 18:01掲載(Last Update:2022/10/09 00:44)
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一柳慧 © Koh Okabe
一柳慧 © Koh Okabe
斬新な前衛音楽で現代音楽界をリードした作曲家/ピアニストの一柳慧(いちやなぎ・とし)が10月7日、東京都内の病院で死去。89歳でした。

一柳慧は、神戸生まれ。高校時代(1949年)に毎日コンクール(現日本音楽コンクール)作曲部門に第1位入賞。1952年に19歳で渡米、ジュリアード音楽院卒業。この間にE. クーリッジ賞、A. グレチャニノフ賞を受賞。留学中にジョン・ケージと出会い、その影響を受けて、偶然性や図形楽譜による音楽活動を展開。1961年、20世紀音楽研究所の招聘で帰国、自作品並びに欧米の新しい作品の演奏と紹介で様々な分野に強い刺激を与えた。70年代以降はミニマル・ミュージックの手法も取り入れつつ、時間と空間を意識した重層的な音楽表現を新たに開拓した。

フランス芸術文化勲章、毎日芸術賞、京都音楽賞大賞、サントリー音楽賞、ジョン・ケージ賞、日本芸術院賞および恩賜賞ほか受賞多数。紫綬褒章、旭日小綬章受章、文化勲章を受章。

1950年代後半から一時期、オノ・ヨーコと結婚していた。