ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N' Roses)の
スラッシュ(Slash)は、1988年に行われた初の日本ツアー中に、長年憧れていた1959年製レスポール・スタンダードを手に入れる。かつて
エアロスミス(Aerosmith)の
ジョー・ペリー(Joe Perry)が所有していたギターでした。スラッシュはGibsonTVのシリーズ「The Collection」のインタビューの中で、このギターを手に入れた経緯を話しています。
「俺が16歳か17歳の頃、エアロスミスのライヴ・ブートレグをたくさんあって、ジョーがこのレスポールを持っていたんだけど、普通のチェリーサンバーストのレスポールには見えなかったんだ」「カッコイイギターだなぁということだけは覚えていて、友達が持っていたエアロスミスのポスターでも、彼が同じギターを弾いていたんだ」
スラッシュは最終的に59年製レスポール・スタンダードを手に入れ、『Appetite for Destruction』のレコーディングでも使用しますが、手に入れた経緯について、こう話しています。
「1988年、ガンズ初の日本ツアー中、マネージメントからホテルの部屋に電話がかかってきて、ある人物から俺が興味があるかもしれないギターを手に入れたという連絡があったと言っていた。エリック・ロバーツとジョー・ペリーが所有していたものだった。俺は“59年製レスポールだ。もしあのギターなら、俺はどんなギターかよく知っている。傷とかも全部知ってるから、写真を送ってくれ”と言ったんだ」
詳細を確認すると、スラッシュは長年憧れていた59年製レスポールを購入することができることに気づきます。彼はそのギターを8,000ドルで購入したのですが、スラッシュによると持ち主は「自分が何を持っているのか知らなかった」ため、スラッシュはこれをお買い得だと思ったそうです。
スラッシュは「November Rain」のミュージックビデオにて、教会の外でのクライマックスのギター・ソロでこのギターを使用しました。そして、このビデオによってペリーは自分が愛したギターがまだ世の中に存在していることを知ります。
ペリーはスラッシュと親交を深め、レスポールを取り戻したいという思いを伝え続けました。スラッシュはこの伝説のギターを手放したくないと思い、引き止め続けましたが、最終的にはペリーにギターを無償で返しました。しかし、その前にスラッシュはギブソンにギターのレプリカを作らせ、ツアーで使用できるようにしていました。彼はそれを「The Collection」の中でも披露しています。