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女にモテたいから? NO! エクストリーム・メタルでは男友達に見せびらかしたいからギターを弾く 新たな研究結果発表

2022/10/04 15:02掲載
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Heavy Metal Guitar Player
Heavy Metal Guitar Player
男性の中には、女性にモテたいからギターを弾くという人もいます。では、ファンもミュージシャンも男性に大きく偏っているジャンルであるエクストリーム・メタル・シーンではどうでしょうか? 新しい研究によると、エクストリーム・メタルの異性愛者の男性ギタリストが技術的な才能を磨くことを追求するのは、他の異性愛者の男性に見せびらかしたいからだという。演奏が速ければ速いほど、男友達に見せびらかしたいと思っているようです。

英BBCのクイズ番組『QI』のツイッターは10月2日に以下のようなツイートをしました。最新の研究によると、多くのストレートの男性ギタリストがエクストリーム・メタルを演奏し始める理由は、他のストレートの男性ギタリストに自慢するためだと指摘しています。

「異性愛者の男性がエクストリーム・メタル・ギターを習う動機は、そのほとんどが他の異性愛者の男性に、いいところを見せたいためであるという研究結果がある」

このツイートの元となったのは、Tara DeLecce、Farid Pazhoohi(ブリティッシュ・コロンビア大学)、Anna Szala、Todd K. Shackelfordという研究者による論文『Extreme Metal Guitar Skill』で、今年初めにPsychnetに掲載されたものでした。

Psychnetに掲載された概要によると、この調査は44人のストレートの男性ギタリストを対象に行われました。

その結果、ギターを弾くことのいくつかの側面は女性とセックスしたいという欲求と結びついていることを明らかにしていますが、その一方でエクストリーム・メタルに本質的に結びついている他の側面は、ギター仲間に自慢したいという欲求に根ざしていると伝えています。

この研究では「音楽の機能については、主に2つの競合する仮説がある。性淘汰(※異性をめぐる競争を通じて起きる進化のこと)と、人間の脳の複雑さの副産物だ。音楽を演奏することが男性の魅力を高めるという証拠はあるが、性淘汰の説明はすべての種類の音楽に対して相互に排他的であるとは限らない」と説明しています。

この研究では、特にエクストリーム・メタルは、ステージの上でも外でも男性によって支配されているジャンルなので「性淘汰」理論は当てはまらないかもしれないことを強調しています。

「エクストリーム・メタルは、このスタイルの音楽を演奏する人々の間だけでなく、このジャンルのファンの間でも、男性に大きく偏っているジャンルである。そのため、エクストリーム・メタルのミュージシャンが、音楽を通じて交尾の成功率を高めようとすることは考えにくい。しかし、このジャンルのミュージシャンは、技術的なスキル(器用さ、協調性、タイミングなど)を高めることに時間を費やしており、この高価な投資の背後にある目的について疑問が生じる。これは、男性がこのジャンルに取り組むのは、主に、技術的スキルやスピードで他の男性を威嚇し、社会的地位を得るためという、ステータス追求の目的があるのかもしれない」

研究チームは技術的なギタースキルへの投資の理由を探るために、「44人の異性愛者の男性メタルギタリストを対象に、練習習慣、性行動、同性に対する競争心について調査した」という。

そして「調査結果としては、コードを演奏する時間は、女性とのカジュアルなセックスへの欲求が予測されたのに対し、演奏スピードについては、性内競争(他の男性に、いいところを見せたいという欲求)が明確に予測された」と説明しています。