Guns N’ Rose / Use Your Illusion I
ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N' Roses)の元マネージャー、アラン・ニーヴンは1991年、アルバム『Use Your Illusion I & I』のリリースに際して、より良い契約を得るためにレーベルに対して行った作戦を、Vinyl Writer Musicのインタビューの中で振り返っています。
彼は、発売を前に、レーベルのボスであるデヴィッド・ゲフィンに、もしロイヤリティー率が上がらないのなら、アルバムの制作を中断し、バンドをツアーに出すと伝えます。
「当時の妻の誕生日ディナーに(ゲフィン・レコードの幹部であるエディ)ローゼンブラットを招待していた。俺は彼に、1991年のツアーをやろうとしていること、そして、もしデヴィッドがバンドのロイヤリティー率を上がらないのなら、俺たちはツアーに出て大金を稼ぐが、アルバムは未完成のままにしておくとデヴィッドに伝えるべきだと静かに告げた。
デイヴィッドは俺を昼食に誘った。彼は、脅されたり、利用されたりするのはごめんだと叫びながら、怒鳴り散らし、暴れまくった。怒鳴れば怒るほど、彼は自分が譲歩しなければならないことを理解しているのがわかった。
この間、ゲフィンは2つのバンドのロイヤリティーを上げなかった。そこで俺は“正しいことをやってくれ”と頼むのではなく、“正しいことをやってもらう”ことが必要なのだということを学んだ。だから、『Use Your Illusion』ツアーをやるというスタンスになったんだ。
その後、10日間ほど何の音沙汰もなかった。ツアーのプリプロダクションの時期が迫っていた。このままではダメだと思い始めた頃、ゲフィンの事務所に呼び出された。事務所に行くと、A&Rやエグゼクティブ・スタッフが全員揃っていた。俺は1人でそこにいた。最も重要なことは、俺は完全に一人で、バンドの法的代理人もいなかった。俺は不意打ちを食らったんだよ。
ゲフェンは、何を望んでいるのか聞いてきた。正直言って、そんな細かいことを考える時間はなかったが、自分のコンセプトはわかっていた。“ゲフェン・アーティスト最高条件の契約をしたい”と話した。
“それは無理だ”とゲフィンは答えた。
“なぜ?”と尋ねた。
“ドン・ヘンリーがそれを持っている、最も有利な待遇を受けることを約束しているからだ。つまり、彼しか持てない地位なんだ”とゲフィンは答えた。
“まあ、それは問題ないでしょう”と俺は答えた。“ヘンリーと同じ条件で、バンドに会計をするたびに、俺はシティ・ナショナル銀行に行って、完璧な未流通の1ドル札を手に入れて、それをドンに直接送りますよ”と言った。
そう言うと、デヴッドは長い時間、俺を見つめた。そして彼は部屋にいる他の人たちを退散させ、バンドの弁護士に電話して、再交渉を始めるようにと言った。その時、ドアはこじ開けられたんだ」
新しい契約が交わされたときには、アクセル・ローズとの関係が破綻していたため、ニーヴンはガンズ・アンド・ローゼズのマネージメントをしていませんでした。