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キッスのノーメイク時代 マネージャーはジーン・シモンズに舌を丸出しにするのをやめるように依頼 出すたびに罰金を科すことも検討していた

2022/09/27 16:33掲載
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Gene Simmons
Gene Simmons
キッス(KISS)のノーメイク時代の後期にマネージャーを務めたラリー・メイザーは当時、化粧をしていないジーン・シモンズ(Gene Simmons)が40歳で舌を丸出しにする姿はバカみたいだと思い、シモンズにやめるように言っていたそうで、舌を出すたびに1ドルの罰金を科すことも考えていたという。メイザーはYouTube番組『Artists On Record Starring ADIKA Live!』のインタビューの中で当時を振り返り、バンドに関わる逸話をいくつか語っています。

メイザーがキッスのマネージャーを引き受けたのは、チケットの売り上げが減少し始めた1989年のことでした。メイザーはこの問題の原因を、シモンズがキッスに全力を注ぐ代わりに、数々の個人的な副業に集中していたことに起因していると考えました。そのため、シモンズを取り戻すことが、本来のハードロックサウンドを取り戻し、キッスのオリジナル・ファン層をバンドに再び迎え入れるための第一歩となったのです。

「最初のミーティングで、僕は主にジーンに焦点を当てていて、彼に“バンドに戻るんだ”と言った。その頃、彼は映画の世界に入り込んでいた。彼はライザ・ミネリのマネジメントをしていて、シモンズ・レコードも持っていた。僕は“いいかい、こんなことをするのはもうやめよう。シモンズ・レコードはもうやめよう。ライザ・ミネリもいらない”と言ったんだよ」

メイザーはさらに、化粧をしていないシモンズが40歳で舌を丸出しにする姿はバカみたいだと思い、シモンズにそれをやめるように言ったことも話しています。

「“舌はやめるんだ”と言った。“化粧をしているときはいいんだけど、化粧をしないとバカみたいだ”と言ったんだよ。ポール(スタンレー)と僕は、彼が舌を出すたびに1ドルの罰金を科すのも考えていた。実際にやったことはないけどね。それも一つの条件だった。舌を出すのはもういい。悪魔のメイクをしているときはいいけど、もう40代なんだから。舌はもうやめてくれってことだったんだよ。でも、今ではメイクを戻して、舌はいつも出してるよね」

また、メイザーは、1989年アルバム『Hot in the Shade』の収録曲「Rise to It」のミュージックビデオは、キッスのフルメイク復帰を熱望するプロモーターを黙らせるためのものだったとも説明しています。

「1989年に関わった日から、プロモーターが毎日電話をかけてきて、“いつメイクするんだ?”と言っていた。アルバムの中に“Rise to It”という曲があったんだけど、ビデオのアイデアを思いついて“こいつらを黙らせよう”と、ビデオの中で彼らに化粧をさせたんだ。

ブルース・キューリックとエリック・カーはオリジナル・メンバーではないけど、衣装を着て、カメラに背を向けて座っていた。顔は見えないけどね。ビデオにはフルメイクのジーンとポールも映っている。ビデオは作ったけど成功とは言えなかった。なんというか、“これでいいんだ。これは昨日のことだ。新しい音楽で、クリエイティブに前進しよう”と言われたような気がしたんだ。

皮肉なことに、5年後、彼らは再びメイクをしたけど、YouTubeで今でも見ることができる“Rise to It”のビデオは、メイクアップ時代へのオマージュのようなものだったんだ。

僕がやりたかったのはそういうことではない。素晴らしい音楽を作り続けたかった。素晴らしいキッスのアルバムを作るということは『Revenge』でやれたと思うよ」

「Rise to It」のミュージックビデオ


インタビュー動画