ハンブル・パイ(Humble Pie)での活躍でも知られる
ピーター・フランプトン(Peter Frampton)は、難病の「封入体筋炎(IBM: Inclusion body myositis)」を患っています。フランプトンによると、病気は近年悪化しており、ギターを抱えて長時間立っていることは危険なため、フェアウェル・ツアーの最後のヨーロッパ公演は座って演奏することを明らかにしています。
「封入体筋炎」は、筋肉に慢性的な炎症・変性が生じることを原因とする病気。太ももや手先の筋力が低下し、階段が昇りにくい、手足に力が入らない等の症状が出て、病気が進行すると、車いすを使用することになる可能性もあります。
フランプトンはClassic Rockのインタビューの中で、封入体筋炎との戦いによって、彼の演奏とパフォーマンスがどのように影響を受けたかについて話しています。
「そうだな...足の調子が良くないから、今度のヨーロッパでのツアーは座ってやることにしたんだ。立っていられないんだ。演奏中に倒れそうになるから、今の僕には危険なんだよ(笑)」
また、この病気が実際にギターを弾く能力にどのような影響を与えているかについて「手に影響が出始めているけど、まだ大丈夫だから、まだいいリック(フレーズ)を弾けるよ。でも、正直に言うと、不安なんだ。長い間、ヨーロッパで演奏していなかったし、病気も進行しているからね」と話しています。
フランプトンは最近、バディ・ホリーの生誕85周年記念イベントで、初めてステージに座って演奏したそうです。「そう、ステージで初めて座ったんだ。とても心地良かったよ(笑)。ピアノにもたれかかるよりいい」
フランプトンは2017年にステージで2度転倒したことで初めて封入体筋炎と診断され、その後、2019年にフェアウェル・ツアーを発表した際に病状を明かしました。
このツアーは新型コロナウイルスのパンデミックのために途中で中断されましたが、今年11月にはヨーロッパでの公演が予定されています。フランプトンにとって最後のコンサートとなる予定です。
またこのインタビューでは、フランプトンの多作なキャリアを描くドキュメンタリーが制作されていることも明らかにされています。
「ドキュメンタリーを作っている最中なんだ。新型コロナウイルスは明らかに僕たちを混乱させた。僕たちは手を止め、今は続けられるように最終的な資金を待っているところなんだ」
「伝記映画を作らないかと言われたことはない。以前から言われている話だと思う。でも、僕が間違っているかもしれない。もし実現したら、キャメロン(クロウ)に監督してもらいたいね。彼は僕のことをよく知っているから」