「パンクが『Animals』や当時の音楽にもたらした影響は、はっきりした明白なものというより、むしろサブリミナルなものだったと思う。影響は受けたけど、僕にとっては“これはすごい”と思ったものはあまりなかったと思う。それよりも、ティーンエイジャーが集まってそれをやって、実際に観客がいる、そんなロックンロールに回帰していることが面白いと思った。そういう点では、不思議な感じだった。あまりにも尊大になってしまったプログレに対する反応するという意味ではよかったと思うんだけど、顕著ではなかった。ジョニー・ロッテン(セックス・ピストルズのフロントマン)が“I Hate Pink Floyd”というTシャツを着ていたのは別としてね(笑)。まるで両者が別々の陣営であるかのようで、一方の影響が他方にどのような影響を与えるかを見るのは難しいんだ」
「まったく同感だよ。『Animals』は、ほとんどの人にとってNo.1アルバムにはならない傾向がある。多くの人は『The Wall』『Dark Side』『Wish You Were Here』とかを選ぶ。『Animals』はニッチな存在。『The Wall』はそれ以前の作品をすべて消し去ってしまったようなもので、この作品は失われがちになってしまったのだと思う。『Animals』は面白いアルバムで、とてもいいものが入っている。ただ、このアルバムをそのままにするのではなく、実際にリミックスしてよかったと思う。すべてのアルバムの中で、おそらく一番録音が少ないんじゃないかと思うからね。再考に値する作品だ。誰のせいでもない。ただ、アビーロードのフル・ヴァージョンではなく、ホームスタジオ・ヴァージョンのようなものだったんだ」