Emerson, Lake And Palmer / Tarkus
エマーソン、レイク&パーマー(Emerson, Lake And Palmer)のアルバム『Tarkus』のジャケットアートワークを手がけたウィリアム・ニールが、英Classic Rockのインタビューの中で、このアルバム・ジャケットの裏話を語っています。
ニールは、アルマジロのような体に戦車が合体した想像上の生物を描きました。ニールによると、何人かのアーティストがジャケットのアートワークを制作したものの、適切なものが見つからなかったため、彼がこのプロジェクトを任されることになったという。
「僕が勤めていた会社は、レゲエのレコード・ジャケットを任されていたんだけど、誰も思いつかないようなロック・アルバムが送られてきて、それがきっかけでELPのプロジェクトに参加することになったんだ。
苦戦したよ。でも、僕の描いた絵の下の方に、戦車の足跡を描いたアルマジロの落書きがあったんだ。キース・エマーソンはそれを気に入り、自分が取り組んでいる音楽に合わせて漫画のストーリーに発展させたいと考えたんだ。そして、それがTarkusになったんだよ」
ニールはEL&Pの次のアルバム『Pictures At An Exhibition』のジャケットをデザインした後、アルバム・ジャケットの仕事から手を引き、その後、完全に人前から姿を消して、バンドのメンバーとも連絡が取れなくなったという。彼はその後、2000年のEL&Pの伝記『The Show That Never Ends』に協力して貰うために探し出されました。
ニールは人前から姿を消したころについて「僕は自己破壊的な行動をして、カール(パーマー)は僕が自殺か何かしたと思っていた。1年後、薬物乱用などで、僕は本当に大きく自分を見失い始めていたんだ。僕が作り出すイメージは悪魔的で恐ろしいものになりつつあった。だから、そのシーンからは完全に手を引いたんだ」と振り返っています。
現在、スコットランドのストランラー近郊に住むニールは、風景画家として働いています。
EL&Pとの仕事は今でも誇りにしているそうで「落書きのような無邪気なものが、今でも語り継がれるアルバム・ジャケットになったのは、驚くべきことだ。たとえ、バンドのことが好きでなかったとしても、あれはある時代を象徴するようなものだったんだ」と話しています。
■ウィリアム・ニール 公式サイト
https://www.williamneal.co.uk/