ロキシー・ミュージック(Roxy Music)は50周年記念ツアーを9月初旬にスタートさせますが、新曲を録音することに興味はないのでしょうか? メンバーの
フィル・マンザネラ(Phil Manzanera)によると、じつは何年か前にスタジオに入ったことがあったという。しかし、その録音が日の目を見ることはありませんでした。それはなぜか? サイトconsequenceのインタビューの中で話しています。また50周年記念ツアーのステージに
ブライアン・イーノ(Brian Eno)が登場する可能性についても話しています。
Q:ロキシーが再集結したとき、新曲のレコーディングに興味を持たれることはありますか?
「まあ、そうだね、やってみたことはあるよ。何年前かは覚えていないけど、7年前かもしれない。僕たちはイーノと、オリジナルのプロデューサーであるクリス・トーマスと一緒にスタジオに入った。数日間レコーディングしたんだけど、あまりいい出来じゃなかった。素晴らしいものではなかった。クレイジーなものだと思った。だから、やめようとなった。僕らのレガシーを台無しにしないようにしよう。自分たちがやるべきことをやろう。僕たちは皆、違う人と働いているんだから、それ(ツアー)だけにしておこう。この特別な組み合わせは、当時はうまくいったかもしれないが、今復活させるとうまくいかないかもしれない。
“いつ新しい音楽をやるんだ”といつも言われるけど、いざ“よし、やるぞ”と作ったのを聴いたら“いや、なんでやったんだ?”と言う。どうなるかは誰にもわからないけど、今のところ、それは無理な話なんだよ」
Q:ツアーの話に戻りますが、ロキシーのツアーで特に印象に残っていることはありますか?
「マディソン・スクエア・ガーデンのステージに立つことになったときだね。デヴィッド・ギルモアとやったこともあるけど、1972年にアメリカで初めてやった最初のライヴは、マディソン・スクエア・ガーデンでジェスロ・タルのサポートだった。つい最近まで、小さなパブやバーで演奏していたのに、気がついたら巨大で、洞窟のようで、暗い場所のマディソン・スクエア・ガーデンのステージに立っていた。不安な悪夢を何度も見ることになったよ。
特別な照明も何もなく、小さな小さなアンプで演奏した。ステージを降りてから“何が起こったんだろう?あれは何だったんだろう?”と思った。これまでにない体験だった。それからジェスロ・タルの照明や動き、ステージでの演技などを見て“ああ、これが自分たちのやるべきことなんだ”と思った。
それから、J・ガイルズ・バンドやジョニー・ウィンターのような奇妙な人たちと一緒にライヴをするようになった。そして(カリフォルニア州)フレズノでは、カルロス・サンタナの弟でマーロというバンドをやっていた人のサポートとして演奏した。今も覚えているけど、そこは小さな場所で、人々は僕たちに向かって叫び、水風船を投げていた。僕たちはイギリス人だから、何を投げつけられても演奏し続けるつもりだよ。僕たちは僕たちのライヴをやっているんだからね。」
Q:ブライアン・イーノが今回のツアーのステージに登場する可能性はないのでしょうか?
「ないね。彼はいつも自分のことを小さな独立したモバイルユニットと呼んでいた。今もそうだ。彼はバンドをやるようにはできていないんだ。彼は別の惑星で作られ、この惑星に来て、たまたまロキシーを通り過ぎたようなものなんだ。彼は並外れた男だし、僕は彼が大好きだ。僕たちはよく連絡を取り合ってている。でも、今は彼には関係ない。彼は他の多くのことに夢中になっているよ。
僕がティム・フィンとのアルバム『The Ghost of Santiago』を発表した日に、彼は自分のアルバムを発表した。ツイッターとかで、次から次へと話題になった。僕は“すごいよね、50年経った今もみんな音楽を作っているんだ”と思った。ブライアン・フェリーは自分のアルバムを作っている。僕もいろいろやっている。アンディはロック・シンフォニーやあらゆる種類のクラシックをやっている。イーノはアルバムを出している。みんなまだ音楽に夢中なんだ」