イングヴェイ・マルムスティーン(Yngwie Malmsteen)は「熱心な初心者に何かアドバイスはありますか?」と尋ねられ、「目指しているのが完全なミュージシャンになることであるならば、近道はない。多くの献身的な努力と苦労が必要だ」と答えています。また「速さと感情、どちらが大切か?」「後悔していることは?」、初ライヴや悪いライヴについても語っています。
Q:初めてのライヴについて教えてください。
「8歳くらい。エレキギターと小さなアンプを持っていて、良いものではなかったけれど、大きな音が出た。学校のカフェテリアにステージのようなものがあったんだ。
学校の友達にドラムを叩いてくれと頼んだんだけど、彼は叩き方を知らないと言うから、俺が教えて、それでライヴをすることができた。ステージでは、ギターを放り投げたり、クレイジーなことをやっていたよ。俺は何事も極端主義者なんだ。何事も“もっともっと”なんだよ」
Q:これまでひどいライヴをしたことはありますか?
「俺はいつも、ほとんどのことから立ち直る能力を持っている。僕はいわゆる“テニス・メモリー”だから、何かうまくいかないことがあると、それが俺のせいであろうとなかろうと、“じゃあ、見てろよ!”と、何かとんでもないことをして、すべてを良くしようとするんだよ。
この30年以上、悪いライヴを自分に許したことがない。常に自分の手の中にあるものだから、もし気を許して手に負えなくなってしまったら、それは俺の責任だし、クソみたいな惨めな気分でステージを降りることになるだろうからね」
Q:熱心な初心者に何かアドバイスはありますか?
「まず何を目指しているのかを尋ねる。有名になりたい、成功したいということであれば、方法はいくらでもあるはず。でも、もし彼らの目標が、作曲家であれアーティストであれ、完全なミュージシャンになることであるならば、近道はない。多くの献身的な努力と苦労が必要だ。常に多くの人々から嫌われることもある」
Q:速さと感情、どちらが大切か?
「“空っぽの速弾き”の例もあるはず。そういう例もある。俺の演奏を聴いて、速いスラーや速いラン、速いアルペジオなどを聴いても、それをスローにすれば、情熱や表現力とともに、完全なハーモニックを持っていることが分かる。俺のビブラートを聴いてくれ。それ以上、何も言う必要はない。感情がこもっていないとは言えないはずだよ。(それでも分からなければ)音痴なんだろうね」
Q:後悔していることはありますか?
「後悔していることはたくさんあるけど、でも、最終的には人生の決断は教訓として機能し、行動しなければならない。その教訓をもとに決断を下し、それが良い結果につながったのであれば、それは良いことであり、その逆もまた然りで、俺はそのどちらも行ってきた。俺はこれまで生きてきた人生から得た豊富な経験と知恵で、その時は正しいことをしたのだから、それはそれで良いんだよ。たとえそうでなかったかもしれない時でさえもね」