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ジーン・シモンズ、キッスの初ライヴを実現させたことを回想、メイクをするアイデアが誕生した瞬間も語る

2022/08/03 16:49掲載
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KISS
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1973年1月30日、キッス(KISS)として初めてのコンサートが行われる。ジーン・シモンズ(Gene Simmons)は、プロモーターに働きかけてキッスの最初のライヴを実現させたことを回想しています。またメイクをするアイデアが誕生した瞬間も語っています。

このコンサートは1月の寒い夜に、ニューヨーク州クイーンズのポップコーン・クラブで行われました。

英Classic Rock誌のJoe Dalyの取材に応じたシモンズは、こう振り返っています。

キッスは直前までウィキッド・レスターと名乗っていました。シモンズは、コンサートのブッキングから実際に公演が行われるまでの間に、名前の変更が行われたことを明らかにしています。

「俺たちにはマネージャーがいなかったんだ。だから、俺が電話したんだよ。“ウィキッド・レスターは、信じられないようなバンドだぞ。オリジナル曲をやるし、なんならウィルソン・ピケットの曲やオーティス・レディングの曲もやるよ”ってね。電話で俺は35ドルでバンドを売り込んだ。機材を運ぶためのトラックやその他もろもろの費用がかかることは気にせず、ただ自分たちの力を発揮したかったんだよ」

キッスはすでに「Deuce」「Firehouse」「Black Diamond」などのオリジナル曲もレパートリーの一部になっていました。また彼らは、音楽と共に視覚的に魅力なものを観客に提供するというアイデアにも取り組んでいました。メイクをするアイデアが誕生した瞬間を、こう振り返っています。

「俺らは見た目とは違う音だったんだ。ある日、俺たちは(デパートのチェーン店)ウールワースに行って、15ドルくらいの長い鏡を買い、なぜかピエロの化粧品を買って、顔に化粧をし始めたんだ。メイクアップアーティストも何もいなかったけどね。それから、白塗りのデザインを施したんだよ。何がきっかけでひらめいたのか、誰もその理由を説明することはできなかった。どうなんだろう。科学には“特異点(シンギュラリティ)”と呼ばれるものがあるけど、たまたまそうなっただけなんだよ」

こうして、10人足らずの小さいながらも応援してくれる観客の前で、それも主にガールフレンドや友人たちの前で、フェイスペイントをした地元の4人組が演奏を行いました。こうして、キッスの栄光の歴史がスタートしました。