プリンス(Prince)が亡くなって6年以上を経て、彼の遺産分配をめぐる裁判がようやく決着しています。プリンスの異母姉であるシャロン・ネルソンは、プリンスのマスターテープを彼が長年住んでいたペイズリー・パークに戻すことを優先させると誓っています。
プリンスは2016年に亡くなったとき、遺言状を残しませんでした。多くの人がプリンスの相続人であると名乗り出ますが、裁判所によって6人の受益者が認められました。
プリンスの不動産などの物的財産については合意することができましたが、プリンスの音楽著作権などの無形財産については、その価値めぐって激しい議論が起きました。遺産管理者の銀行は総額を8230万ドルとしましたが、国税庁は1億6320万ドルとみていたため、多額の税金が必要になりました。
最終的に1月に1億5640万ドルという金額で妥協され、今回の交渉妥結への扉が開かれました。
米ミネソタ州ミネアポリスの新聞スター・トリビューンによると、1億5640万ドルと評価されたプリンスの遺産は今後、プリンスの年上のきょうだい3人と、すでに他の3人の相続人の遺産を購入しているニューヨークの音楽会社プライマリー・ウェイブ社で分けられることになるとのこと。
プライマリー・ウェイブ社の弁護士エリック・マグヌソンは「我々の目標は、50%の所有者としてプリンスのレガシーを構築し続け、成長させるために彼らと協力することです」「我々は前進するにあたっては、すべての人の利益を最優先に考えている」 と話しています。
プリンスの異母姉であるシャロン・ネルソンは、米CBS Minnesotaのインタビューの中で、プリンスのマスターテープを彼が長年住んでいたミネアポリスの自宅兼レコーディング施設のペイズリー・パークに戻すことを優先させると語っています。
「私たちはついに自由になりました。神に感謝します」「長い長い、つらい6年だった」「プリンスのことを考えたとき、一番大切なことは何でしょう? 音楽です、絶対に。それはどこにある? ここにないのよ」「だから、それを取り戻すこと、それが私たちの仕事なのです」「家族にとって、音楽がすべてです」「ペイズリー・パークの金庫から移された音楽を取り戻したい」「音楽があれば、6年前に聴くことができたはずの本物の音を聴くことができる。私たちは彼のオリジナル音楽を発表するつもりです」