そしたら、マルコム(ヤング)が2日目だったかな、俺のところに来て“歌詞を書ける?”って言ったんだよ。それで俺は“やってみるよ”と言うと、彼は“よろしく!”って言っていた。俺はリフを聴いて、ただ書いただけなんだ。当時は車好きだったから、最初に書いたのは“She was a fast machine, she keeps her motor clean(彼女はメチャクチャ速いマシン、エンジンだって綺麗だぜ)”という一行だった(“You Shook Me All Night Long”の歌詞)。
俺が思いついた中で一番良かったのは、これだよ(笑)。“Best damn woman I ever seen(今まで出会った中で最高の女だ)”ってね。そこから始まったんだ。6週間しかいなかったんだけどね。このアルバム(『Back in Black』)、このモンスター・アルバムを6週間で作ったというのは信じられない話だけどね。予算が足りなかったから、長くやる余裕がなかったんだ」
(マット・ラングが)“ああ、雷が鳴っている(rolling thunder)”と言い、俺は“rolling thunder, pouring rain, coming on like a hurricane...(雷鳴が鳴り響く、土砂降りの雨、ハリケーンのように突き進む...)”“White lightning flashing(白い稲妻が斬り裂く)”と呟いたんだ(“Hells Bells”の歌詞)。つまり、俺は天気予報をしていたんだよ!(笑)。そして出来上がった。いろいろな要因が重なったおかげなんだ...。こんなに素晴らしいものが、こんなに簡単に出来るなんて、気づかないものなんだよ。もう一度やろうとしても、決してうまくいかないんだ!(笑)」