30年近く
ロニー・ジェイムス・ディオ(Ronnie James Dio)と一緒に演奏したドラマーの
ヴィニー・アピス(Vinny Appice)は、ディオが、いかにファンを大切にしていたかを示すエピソードを、米ラジオ局101WRIF番組『Talkin' Rock』のインタビューの中で話しています。
「彼は素晴らしい人だったよ。とても、とても賢い人だった。彼は毎日のように本を読んでいた。彼は旅先でよく“何か本はないか?”と言って僕の本を借りていたんだ。僕は、途中止めた所でページを折り曲げていたんだけど、2ページ後にまた曲げていた感じだったんだ(笑)。だから本全体が2、3ページ毎に折れ曲がっていたんだ。それを渡したら、彼は笑っていた。彼はその本を一日半で全部読んでいたよ。
(ブラック)サバスで初めて演奏したとき、冬の東海岸のどこかのアリーナで演奏したんだ。ライヴの後、リムジンでホテルまで運んでもらった。アリーナを出て坂道を登ると、そこにはゲートがあって、ゲートの外にはファンがいた。外はとても寒かった。突然、ロニーが“車を止めろ”と言った。彼は車を降りて、待っているファンたちにサインをしに行った。それで僕も車を降りて、同じようにサインをしたよ。当時はまだそれほど知られていなかったけど、素晴らしいことだよね。彼はファンを大切にしていて、ファンを愛していたんだ。
最初の『Holy Diver』ツアーをイギリスでやったときもそうだった。1月で本当に寒かった。演奏が終わって楽屋にいると、“外に50人くらいの子供が待っているんだけど”と言われて、ロニーは“中に入れるんだ。外は凍えそうだ”と言った。それから僕らはみんなサインをしたり、子供たちやファンのみんなと写真を撮ったりしたんだ。
彼は本当にファンを大切にしていた。今でいうVIP待遇だよね。彼はファンを愛していた。自分の音楽が大好きだった。演奏することが大好きだったんだ、間違いなくね」