Bob Rafelson via Getty Images
モンキーズ(The Monkees) の企画者の一人で、『ファイブ・イージー・ピーセス』などジャック・ニコルソンとのコラボレーションでも知られている監督、プロデューサー、脚本家の
ボブ・ラフェルソン(Bob Rafelson) が死去。7月23日の夜、米コロラド州アスペンの自宅で亡くなったことを、彼の妻のガブリエルがThe Hollywood Reporterにて明らかにしています。89歳でした。
訃報を受け、モンキーズの唯一の存命メンバーである
ミッキー・ドレンツ(Micky Dolenz) はSNSで追悼コメントを発表しています。
「1966年の春のある日、僕はLAトレードテックの建築の授業をサボり、『モンキーズ』という新しいテレビ番組のオーディションを受けた。その番組の共同制作者/プロデューサーがボブ・ラフェルソンだった。僕とあまり年が離れていなかったので、最初、彼をオーディションに来た別の俳優と間違えた。言うまでもなく、僕はその役をいただき、僕の人生を完全に変えた。残念ながら、ボブは長い闘病生活の末、昨夜亡くなったが、彼にメッセージを送る機会があり、彼が僕の中に何かを見出してくれたことに、心から感謝していると伝えた。友よ、安らかに眠ってくれ。心から感謝します」
ラフェルソンは、バート・シュナイダーと組んで制作会社を設立。1969年の『イージー・ライダー』などの映画製作の裏方として大きな力を発揮した。
ラフェルソンは製作・監督した『ファイブ・イージー・ピーセス』でアメリカの映画界にヨーロッパの感性を持ち込み、アメリカをはじめ各国で成功を収める。この映画はアカデミー賞で作品賞を含む4部門にノミネートされた。ジャック・ニコルソンはこの作品で初めて主演男優賞にノミネートされ、大スターになる前触れでもあった。
ラフェルソンは、1981年の『郵便配達は二度ベルを鳴らす』、1996年の『ブラッド&ワイン』などの作品でもニコルソンと共同脚本または監督として仕事をする。ニコルソンは、ラフェルソンを自分の家族のように思っていたという。
バート・シュナイダーとラフェルソンは、1964年、ビートルズの過熱ぶりを目の当たりにし、アメリカ国内でもスターグループを生み出そうと、ビートルズ主演の『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』をヒントに同様のテレビ番組を制作することを思いつく。若者達約400人が集まり、1965年9月、カリフォルニア州ロサンゼルスでデイヴィー・ジョーンズ、マイク・ネスミス、ピーター・トーク、ミッキー・ドレンツの4人がメンバーに選出された。番組は1966年から68年まで放送されて人気を博し、ラフェルソンは1967年にエミー賞のコメディ部門を受賞した。
ラフェルソンは1968年にはジャック・ニコルソンと共同執筆した、モンキーズ主演映画『ザ・モンキーズ 恋の合言葉HEAD!(原題:The Head)』を監督した。
ラフェルソンは、ライオネル・リッチーの1983年のヒット曲「All Night Long (All Night)」のミュージックビデオも監督している。
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