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ジョー・ペリー、エアロスミス&Run-D.M.C.「Walk This Way」について語る

2022/07/21 17:17掲載
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Run-DMC Feat. Aerosmith - 'Walk This Way'
Run-DMC Feat. Aerosmith - 'Walk This Way'
エアロスミス(Aerosmith)スティーヴン・タイラー(Steven Tyler)ジョー・ペリー(Joe Perry)Run-D.M.C.と共演した「Walk This Way」。このコラボレーションについてペリーがUltimate Classic Rockのインタビューの中で語っています。

1975年の『Toys in the Attic』に収録された「Walk This Way」の再演は、プロデューサーのリック・ルービン(Rick Rubin)が発案したものでした。Run-D.M.C.のメンバーは、この組み合わせに懐疑的でした。しかしジョー・ペリーは、ルービンから電話を受けたとき、このアイデアにずっと前向きでした。ペリーの息子はRun-D.M.C.のファンでした。共演は1986年に行われ、シングルはトップ5入りを果たし、エアロスミスが再び成功を収めるための土台作りに貢献しました。

「俺たちが初めて行ったことの中には、今ではあまり知られていないことがたくさんある。もう古い話だけど、一番大きかったのはRun-D.M.C.と一緒にやったことだね。あれは歴史的な出来事で、文字通り壁を打ち破ったんだ。計画していたわけじゃなくて、たまたまそうなっただけなんだけど、みんなが一緒になって取り組んだから、すごくよかった。スティーヴン(タイラー)と俺は、彼らのライヴに何度か参加していたし、彼らがやってきて俺らと一緒に演奏したこともあった。ラップが初めてMTVに登場したことは、音楽にとって大きな出来事だった。MTVにビデオが流れたというだけではない。このビデオこそが、物事を変える指標となったんだ。その一翼を担えたことを誇りに思うよ。俺たち2人の間にある壁を壊すこと、その象徴は本当に素晴らしいものだった」

Q:当時はどの程度、革命的だと感じましたか?

「リック(ルービン)が“Walk This Way”がラップのプロトタイプだと言っていたのがよくわかった。スティーヴンはラッパーが歌詞をリズムの一部として使うように、歌詞を使っていたからね。特にあの頃の一番最初の形態はね。ドラムだけの音楽だからね。俺はいつもラップをブルースの次のステップだと考えているんだ。街角でラジカセを使って、人生について歌っている人たちの音楽なんだ。それは20年代のブルースと同じで、街角に座ったり、あるいはクラブの片隅で演奏したりして、人々を踊らせ、人生について歌っているんだ。彼らの人生についてね。だから、ラップが登場するのはとても重要なことだったんだ。リックが“Walk This Way”についてそう言ったとき、俺はファンクとの直接的なつながりを感じたよ。彼らはロックバンドから多くのものをサンプリングしていたし、ドラムサウンドのためのキックドラムなどもサンプリングしていたからね。次のステップに進むのは自然なことだと思ったんだ。少なくとも俺にはそれが見えた。俺はそれをするバンドであることが嬉しかったんだ」

Q:その経験は、最終的にその後のエアロスミスにどのような影響を与えたと思いますか?

「多くの人が、あれが俺たちを救ってくれた、あるいは俺たちのキャリアをもう一段階高めてくれたと思ったと思う。まあ、そうなんだけどね。また大きなシングルを出して、あの曲をもう一度みんなに聴かせることができた。でも、日々の暮らしの中では、あまり印象に残っていないんだ。俺たちはそういうことをあまり追わないんだ。ヨーロッパに行ったとき、俺らのところに来て“すごいね、他の曲あるの?”って言ってくれる人がたくさんいた。エアロスミスを初めて聴いたという人もたくさんいたんだ。70年代はあまりツアーをしなかったんだ。そういう話を聞いて、ちょっとびっくりしたんだ。そのおかげで、ヨーロッパが一気に開けたんだ。アメリカでは通常流れないような場所でもプレイされるようになった。今にして思えば、確かに数字上では盛り上がったと思う。でも、俺らにとっては、ツアーに出て、演奏して、バンドがロックして、ファンがいて、いつもと同じような感じだったんだ。だけど、それは歴史を作っていたんだよ」

「Walk This Way」のミュージックビデオ