HOME > ニュース >

盗まれたイーグルス「Hotel California」の手書きの歌詞を販売した容疑で<ロックの殿堂>のキュレーターらが起訴される

2022/07/13 12:25掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Eagles / Hotel California
Eagles / Hotel California
イーグルス(Eagles)ドン・ヘンリー(Don Henley)は1970年代後半に「Hotel California」などイーグルスの名曲の手書きの歌詞などを盗まれました。米国時間2022年7月12日、<ロックの殿堂>のキュレーターを含む3人の男が、この手書きの歌詞を盗まれたものと知りながら販売しようとした容疑で起訴されました。

裁判の資料によると、「Hotel California」「Life in the Fast Lane」「New Kid In Town」の歌詞を含む約100ページのヘンリーの文書が、バンドの伝記を書くために雇われた作家によって1970年代後半に盗まれました。

TMZや米ローリングストーン誌によると、2005年、この作家は100万ドル以上の価値があると言われているこの文書を希少本ディーラーのグレン・ホロウィッツに売り、その後、<ロックの殿堂>のキュレーターであるクレイグ・インシアルディとエドワード・コシンスキーに売却したという。その後、3人は盗まれたものだと知りながら様々なオークションハウスを通じてこの文書を売却しようとし、さらに、この文書が盗まれたものである報告したヘンリーに買い戻すよう「強要」するために、所有者記録を捏造する作業も行ったという。

インシアルディは、<ロックの殿堂>でキュレーター兼買収ディレクターを務めています。彼は以前、オークション会社のサザビーズに勤務していました。

3人とも第4級謀議で起訴されており、最高で4年の実刑判決が下されます。インシアルディとコシンスキーは犯罪所持の罪でも起訴されており、ホロヴィッツは盗品所持の犯罪未遂と2件の起訴妨害の罪でも起訴されています。

3人とも無罪を主張しています。被告側の弁護士は「検察は、存在しない犯罪を主張し、尊敬される専門家の評判を不当に傷つけている」「我々は、この不当な告発と精力的に戦っていく。彼らは無実である」と声明で述べています。

一方、イーグルスのマネージャーであるアーヴィング・アゾフは米ローリングストーン誌の取材に対して、今回の起訴は「合法性の陰に隠れている、極めて個人的な盗難品の音楽グッズ販売に関する真実」を暴くものだと語っています。彼は続けて「誰も不法に入手した財産を販売したり、音楽史のかけがえのない作品の完全な窃盗から利益を得る権利はない」「これらの手書きの歌詞は、ドン・ヘンリーが50年以上のキャリアの中で作り上げてきたレガシーの不可欠な部分なのです」とも述べています。