Michael Jackson / MICHAEL
2010年にリリースされた、
マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の未発表曲を集めたアルバム『MICHAEL』。実際にマイケルのヴォーカルが入っているかどうかが論争になっていた3曲が音楽ストリーミングサービスから削除されました。現在、『MICHAEL』は残りの7曲のみが収録された状態で配信されています。
問題となっていたのは「Breaking News」、「Keep Your Head Up」、そして50 Centとのコラボ曲「Monster」の3曲。
公式には、マイケルが2007年に作曲・制作チームのエドワード・カシオとジェームス・ポルテと3曲ともレコーディングしたという話になっています。しかし、これらの曲のヴォーカルは、本当はセッション・シンガーのジェイソン・マラカイによるものなのではないかと言われて続けてきました。
これらの曲の真偽をめぐる疑問は何年も続いており、マイケルの家族も疑念を表明しています。マラカイは2011年にFacebookへの投稿でこれらの曲を歌ったことを認めたと報じられていますが、その投稿は削除され、マラカイのマネージャーはその投稿は偽物だと主張しています。
ソニー・ミュージック・グループはリリースに際し、「我々の広範な調査結果と、マイケルとスタジオにいた人々の証言に基づき、このアルバムのヴォーカルは彼自身であると完全に確信しています」と述べていました。
2014年にはファンが偽物ヴォーカル疑惑を巡って集団訴訟を起こし、2018年には控訴裁判所の判事がソニー側に有利な判決を下していますが、この件は現在もカリフォルニア州最高裁判所で係争中です。
今回、ソニーがストリーミングサービスから3曲を削除したことについて、マイケルの遺産管理団体の広報担当者は、ファンサイトBehind the Maskにて声明を発表しています。
「これら3曲の削除は、その真偽とは何の関係もありません。エステートとソニー・ミュージックは、この曲に関する会話が続くことで、ファン・コミュニティやカジュアルなマイケル・ジャクソンのリスナーの関心が、マイケルの伝説的で奥深い音楽カタログに向けられるべきところから逸れてしまうと考えています」