Beckは、90年代半ばに「Loser」が大ヒットしている頃、パロディ音楽家
アル・ヤンコビック("Weird Al" Yankovic)からこの曲のパロディをリリースしたいと打診されますが、彼は当時抱えていた不安を理由に断ります。Beckはその話を振り返り、今ではパロディを断ったことを後悔していると話しています。
Beckは、Audibleのポッドキャスト『Words + Music』シリーズの新しいエピソードで、「Dear Life」と題して、自身のキャリアについて語っています。
米ビルボード誌にて公開されたプレビューの中で、Beckはアル・ヤンコビックについて話しています。
「アル・ヤンコビックが“Loser”のパロディーをやろうとしたんだ。“Schmoozer”というタイトルになる予定だったんだけど、彼に許可を出さなかったことを後悔しているよ。素晴らしいビデオになっただろうね。実現しなかったのは本当に残念だよ」。
Beckが説明するように、「Loser」がラジオでオンエアされるようになって予想外にブレイクしたものの、彼はキャリアの岐路に立たされていました。このヒットをきっかけにメジャーレーベルと契約し、順調なキャリアをスタートさせますが、当時の彼の頭の中には、評論家や業界関係者の言葉が鳴り響いていました。
「20歳、21歳、22歳の頃、この業界のベテランから“学校に戻るべきだ。君には才能がないんだ。曲は、そのままでは、うまくいかない。荒削りすぎる。生々しすぎる。本当の曲じゃない。これらは、ある種の、寄せ集めのアイデアなんだ”と言われたんだ」「全く相手にされなかった。その後、それがリリースされて人気が出ても、まだそれほど真剣に受け止められていなかったんだよ」「当時の報道を振り返ってみるといいよ。“一発屋のジョークバンド、ベック”“ノベルティ・アクト”といった記事や見出しが無数にあった。LAの大きな新聞に一度だけ批評が載ったことがあったんだけど、あまり親切な内容じゃなかったのを覚えているよ。とても見下されているように感じたし、ちょっと脚色されているような感じだった」