
ダイナソーJr./フリークシーン (c) 2020 by Rapid Eye Movies/ Virus Films/ Dinosaur Jr. Inc.
ダイナソーJr.(Dinosaur Jr.)の<FUJI ROCK FESTIVAL '22>出演を記念して、バンド公認ドキュメンタリー映画『ダイナソーJr./フリークシーン(原題:Freakscene - the Story of Dinosaur Jr.)』の再上映が決定。来日直前の7月22日(金)よりシネマート新宿で上映されます。また併せてライヴ映像作品『実演!バグ/ダイナソーJr.』の再上映も決定。さらにダイナソーJr.初来日時のライヴ写真が上映期間中シネマート新宿のロビーで展示されることも決定しています。
<上映スケジュール>
7/22(金) 〜24(日):『ダイナソーJr./フリークシーン』
7/25(月):『実演!バグ/ダイナソーJr.』
7/26(火)・ 27(水):『ダイナソーJr./フリークシーン』
7/28(木):『実演!バグ/ダイナソーJr.』
上映劇場:シネマート新宿
https://www.cinemart.co.jp/theater/shinjuku/■『ダイナソーJr./フリークシーン』
J・マスキスのギター音があまりに巨大だったため、リズム隊の二人は自らの音が聴こえるべくボリュームを上げるしかなかったというダイナソーJr.の凄まじい轟音は、ニルヴァーナやサウンドガーデン、パール・ジャムなどのグランジ・ムーブメントが勃発するより前にソニック・ユースに見出された。
2ndアルバムはUSハードコア界の総統ともいうべきグレッグ・ギン(ブラック・フラッグ)運営のSSTレコードからリリース。
巷に溢れたハードコア・サウンドとは一線を画す、暗く、ヘヴィでギターまみれな音の洪水でありながらもポップでキャッチーさを備え、そしてニール・ヤングやニック・ケイヴ的とも云われる無気力極まりない唯一無二のボーカルが欧米の地下世界で絶大な支持を得た。
しかし、ツアー中のある出来事をきっかけに三人の関係性は崩壊。ルーとマーフは次々と脱退、新メンバーを迎えて活動を継続したダイナソーJr.はJ・マスキスのソロ色を強めていった。
ダイナソーJr.の音楽は、売れようとするものでもなく、他人に聴いてもらおうとするものでもなく、ルー・バーロウは「どのぐらい客が集まるか、どれだけの人が聴いてくれるのかと考えたことがない。俺たちは客を襲うためにライヴをやっていた」と語る。
人気を獲得するためにギラギラするロックスター然としたバンドとは対極、音楽以外には一切関心がない三人のコミュニケーションは唯一、音楽を通じて図られる。
そんな音楽だけで結ばれていたオリジナル・メンバー三人それぞれの正直な証言を引き出し、そして2005年以降再集結した現在までを、華美な演出を許さない愛情溢れる視点でまとめたのは、J・マスキスとは義理の親族にあたるフィリップ・ロッケンハイム。
これまで100本以上のミュージックビデオを手掛け、ジム・ジャームッシュ監督作『ギミー・デンジャー』(2016)にも撮影素材が使われるなど長年音楽映像の世界で活躍するベルリン在住の監督。
またバンドの歴史を補完する証言は、キム・ゴードン(ソニック・ユース)、ヘンリー・ロリンズ(ブラック・フラッグ)、ボブ・モールド(ハスカー・ドゥ)、フランク・ブラック(ピクシーズ)、サーストン・ムーア(ソニック・ユース)、ケヴィン・シールズ(マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)などダイナソーJr.に近しいミュージシャンたち。
80年代末から90年代にかけてオルタナティブ・ロックという巨大な渦の中心にいたダイナソーJr.の約30年にわたる心情、メンバーの関係性、として音楽をタイトに、丁寧に、誠実に描いた本作は、同時に人間の成長と友情の在り方も映し出すものとなった。
■『ダイナソーJr./フリークシーン』
監督:フィリップ・ロッケンハイム 製作:ステファン・ホール、アントワネット・コスター、フィリップ・ロッケンハイム
共同製作:ダイナソーJr.、J・マスキス
出演:ダイナソーJr.(J・マスキス、ルー・バーロウ、マーフ)、キム・ゴードン(ソニック・ユース)、ヘンリー・ロリンズ(ブラック・フラッグ)、ボブ・モールド(ハスカー・ドゥ)、サーストン・ムーア(ソニック・ユース)、フランク・ブラック(ピクシーズ)、ケヴィン・シールズ(マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)、ソニック・ブーム(スペースメン3)、マット・ディロン
2020年|82分|ドイツ=アメリカ合作|原題:FREAKSCENE the story of Dinosaur Jr.
© 2020 by Rapid Eye Movies/ Virus Films/ Dinosaur Jr. Inc. キングレコード提供|ビーズインターナショナル配給