アニメ・特撮音楽の巨匠 作曲家の渡辺宙明が死去
2022/06/27 23:46掲載
渡辺宙明
「マジンガーZ」や「秘密戦隊ゴレンジャー」など、アニメや特撮作品の音楽を数多く手がけたことで知られる作曲家の渡辺宙明(わたなべ・ちゅうめい、本名=みちあき)が死去。日本コロムビアは「去る6月23日午前4時、老衰による心不全のため永眠しましたことをご報告させていただきます。ここに、生前のご厚誼を深謝し謹んでご通知致します」と訃報を伝えています。96歳でした。
渡辺宙明は1925年8月19日生まれ。愛知県名古屋市出身。東京大学文学部哲学科(心理学専攻)卒業。在学中に映画音楽家、作曲家になることを決意して、作曲を團伊玖磨、諸井三郎らに師事。後にジャズの理論を渡辺貞夫に学ぶ。
1953年に中部日本放送(CBC)のラジオドラマ「アトムボーイ」の音楽でデビュー。新東宝、大映、日活などで100本以上の映画音楽を生み出し、TVドラマでも活躍。
1972年の「人造人間キカイダー」、「マジンガーZ」との出会いから、特撮ヒーローやアニメ作品が作曲生活の中心となる。渡辺宙明が生み出した独特のメロディーは「宙明節」と呼ばれ、国内外で、そして世代を超えて多くの人たちに親しまれた。90歳を超えてもなお作曲家として活躍を続けた。