シンディ・ローパー(Cyndi Lauper)は1993年のアルバム『Hat Full of Stars』に、自身の幼なじみが10代で妊娠して中絶を行った結果亡くなったという実話にインスパイアされた楽曲「Sally's Pigeons」を収録しています。そして現在、シンディはアメリカの連邦最高裁判所が人工妊娠中絶を憲法上の権利と認めた1973年の判決を半世紀ぶりに覆す判決を言い渡したことを受け、この「Sally's Pigeons」の新しいヴァージョン「Sally's Pigeons (Redux 2022)」を公開しています。
以下は、シンディ・ローパーの声明より
「今日の最高裁の過激な判決によって、“Sally's Pigeons”の再録音と再リリースは、これまで以上に重要な意味を持つようになりました。私の子供時代には、女性には生殖の自由がありませんでした。そして50年後、私たちは、自分の体をコントロールする自由が剥奪されたタイムワープした世界にいることに気づきました。1991年に、メアリー・チェイピン・カーペンターとこの曲を書いたとき、私たちは、自分たちの上を飛ぶハトのように羽を伸ばすことを夢見る二人の少女について書きました。彼女たちは、自由になることを夢見ていたのです。しかし、当時も今も、女性にとっての自由は、残念ながら大きな代償を伴うものです。もし私たちが自分の体をコントロールできないなら、本当の自由はないのです。私たちは二級市民なのです。私たちは結集する必要があります。私たちの声を届けなければならないのです」