イタリアのプログレッシヴ・ロック・バンド、
ゴブリン(Goblin)の創設者であるギタリストの
マッシモ・モランテ(Massimo Morante)が死去。バンドはSNSアカウントに「ゴブリンの創設者であり、かけがえのないギタリストであるマッシモ・モランテが今日、私たちのもとを去ったことを、深い悲しみと信じられないという思いをもって発表します」と書いています。死因は明らかにされていません。70歳でした。
1952年生まれのモランテは、クラウディオ・シモネッティらと共に、チェリー・ファイヴというバンドを始める。1975年にリリースされたその名義でのデビュー・アルバムは、映画監督のダリオ・アルジェントの目に留まる。アルジェントは、彼の映画『サスペリアPART2』の作曲家ジョルジオ・ガスリーニに不満を持っていて、チェリー・ファイヴにレコーディングに参加するよう要請する。これに合わせて、バンドは自分たちをゴブリンと名乗るようになる。ゴブリンはガスリーニによって書かれた有名なメイン・テーマを含むオリジナルの譜面の多くを書き直した。『サスペリアPART2』のサウンドトラック・アルバムはヒットを記録した。
ゴブリンは、ホラー映画の音楽で伝説を築いた。1977年にアルジェント監督の『サスペリア』、1978年にジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』の音楽を担当した。しかし、ゴブリンは成功にもかかわらず、メンバーの入れ替わりが激しかった。
モランテは1970年代後半にソロ活動を開始し、1980年の『Abbasso』と1982年の『Corpo A Corpo』を発表。ソロ活動をするためにグループを離れて間もなく、ゴブリンのクラウディオ・シモネッティとファビオ・ピニャテッリと再びつながり、1982年のダリオ・アルジェントの映画『シャドー』において、4人のバンドメンバーのうち3人による部分的な再結成が行われた(ただしアルバムにはゴブリンという名前は用いられず、3人のバンドメンバーの連名となっている)。
ゴブリンはその後さらに分裂し、様々なメンバーが異なる形態でライヴを行っている。モランテは、2015年の『Four Of A Kind』や2018年の『Fearless』など、過去10年間にいくつかのアルバムをリリースしたゴブリンの一員であった。