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ピンク・フロイド「Comfortably Num」 デヴィッド・ギルモアの伝説的なギターソロはファーストテイクだった

2022/06/15 17:13掲載
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David Gilmour
David Gilmour
ピンク・フロイド(Pink Floyd)のアルバム『The Wall』に収録されている「Comfortably Num」。昨年のGuitar World誌の「歴代最高のギター・ソロ」の読者投票で3位に選ばれたデヴィッド・ギルモア(David Gilmour)の伝説的なギター・ソロはファースト・テイクでした。同アルバムのプロデューサーであるボブ・エズリンによると、ギルモアはこの象徴的なソロを改善しようと何テイクも録音しましたが「決して良くはならなかった」という。Total Guitar誌の最新号で語っています。

4分31秒から始まるこのギター・ソロを、ギルモアがスタジオで初めて弾いたとき、エズリンは感動に打ち震えたと語っています。

「史上最高のソロかもしれない“Comfortably Numb”の2番目のソロは、実は最初のテイクなんだ。これを彼が演奏するのを見たとき、とても力強くて涙が出たよ。それ以来何度もね。自分が参加したアルバムだから、本来ならもうかなりドライになるはずなんだけど、それでもあの瞬間は僕にとって、すべての音楽の中で最も感動的な瞬間の一つなんだ」

エズリンによると、最初のテイクはほぼ完璧だったにもかかわらず、ギルモアはそれを改善しようとして多くのテイクを録りましたが、無駄だったという。「これ以上良くなることはなかった。魔法を生み出すのは、常にインスピレーションの最初の瞬間だったんだ」と彼は続けています。

インタビューの他の部分で、エズリンはデヴィッド・ギルモアが世界のトップギタリストの一人である理由について触れています。

「彼は、ブルースから学んだ生来の音楽性を持っている。だから、彼は驚くほど叙情的でメロディックなんだ。彼のメロディーの構造はすべてブルースを土台にしている。そのおかげで、本当にソウルフルな作品に仕上がっているんだ。彼の音色には威厳がある。それは、ゆっくりとしたビブラートと正確なピッキング、そして弦を強く押さえることによって、音が長く長く鳴り続けるから。それに加えて、何がどこに作用するかについての驚くべき直感があり、史上最高のギタリストの一人となったんだよ」