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リック・ルービン「レッチリ初期 ジョン・フルシアンテとフリーのスタジオでの振る舞いが試合前の怒ったボクサーのようだった」

2022/05/25 18:26掲載
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Red Hot Chili Peppers
Red Hot Chili Peppers
リック・ルービン(Rick Rubin)は、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)の初期の頃、ジョン・フルシアンテ(John Frusciante)フリー(Flea)が、たびたび「試合前の怒れるボクサー」のように振る舞ったことがあったと、出演したポッドキャスト「Broken Record Podcast」の中で語っています。

「The Alley(ノース・ハリウッドの招待制スタジオ)で起こったことのひとつで、いつも楽しませてもらったことを簡単に話すよ。

ある曲に取り組んでいるときに新しいパートが必要になると、そこで対決があるんだ(※同席したジョン・フルシアンテとアンソニー・キーディスが笑う)。曲は完成しているんだけど、足りないものがあってね。ジョンとフリーは部屋の真ん中まで歩いていって、顔を突き合わせるんだ。まるで試合前の怒ったボクサーのようにね。そして、二人とも退散するんだ。

そして数分後に、新しいパートのアイデアを持って戻ってくるんだ。それがいつも面白いことに、いつも根本的に違うんだよ。両方の新しいパートが曲に入ることもよくあって、もう片方はコーラスやブリッジ、アウトロとして使われることもあった。

両方のパートが出来上がることも珍しいことではなく、どちらかが問題に対する解決策を勝ち取ることもあった。でも、時には両方のパートがうまくいくこともあったので、顔を突き合わせて意地悪な顔をして、自分たちの音楽を作るために退散するという漫画のような光景が、いつも面白かったんだ」

ジョン・フルシアンテは、この「クリンチ」がギタリストとしての彼の進化に重要な役割を果たすことになり、自分だけの力ではなく、バンドの力に合わせて書くことを学んだのは、この「クリンチ」を通してだったと説明しています。

「『Mother's Milk』を書いていた時、初めて対決を始めたんだ。全く新しい音楽のスキルを身につけなければならなかったんだ。

“曲はあるけど、コーラスが必要だから5分で作ってくれ”というような観点で書いたことはなかったんだ(笑)。『Blood Sugar』の頃には、もっと上手になっていたよ。一時期、フリーは自然にすごいことができるという点で、僕のはるか先をいっているように思えた。何がその場にいる人たちの心をつかむのか、それが一番シンプルなことだからね。

超頑張るのではなく、他の人がカッコイイと思うようなものを作ればいいんだよ。最初は自分本位に考えすぎていたような気がする。“人を驚かせるパートは何だろう”と考えていた。“アンソニーが書きたくなるような、チャドやフリーがいいパートを思いつくような、そんなパートは何だろう”と考える方がいいんだよ」