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『ボビー・ギレスピー自伝 Tenement Kid』日本語版発売

2022/05/17 19:17掲載
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Bobby Gillespie / Tenement Kid
Bobby Gillespie / Tenement Kid
プライマル・スクリーム(Primal Scream)のフロントマンであるボビー・ギレスピー(Bobby Gillespie)の回想録『Tenement Kid』が日本語版化決定。『ボビー・ギレスピー自伝 Tenement Kid』の邦題でイースト・プレスから7月17日発売予定。

グラスゴーのロック少年はいかに真のロックスターになったのか? パンクへの目覚め、ジーザス&メリー・チェイン加入、プライマル・スクリーム結成、アンドリュー・ウェザオールとの出会い、歴史的名盤『スクリーマデリカ』誕生。プライマル・スクリームのフロントマンがセックス、ドラッグ、ロックンロールのすべてを語り尽くす。
■『ボビー・ギレスピー自伝 Tenement Kid』
ボビー・ギレスピー (著), 萩原 麻理 (翻訳)

<内容>

1991年、『スクリーマデリカ』が世界を席巻する。

グラスゴーのロック少年はいかに真のロックスターになったのか?


パンクへの目覚め、ジーザス&メリー・チェイン加入、プライマル・スクリーム結成、アンドリュー・ウェザオールとの出会い、歴史的名盤『スクリーマデリカ』誕生――プライマル・スクリームのフロントマンがセックス、ドラッグ、ロックンロールのすべてを語り尽くす。


ラフ・トレード ブック・オブ・ザ・イヤー!

「ギレスピーはロックンロールのオリバー・ツイスト。パンク・ロックのお伽話は剃刀のように鋭く、階級闘争と音楽とスタイルに切り込む。そしてここには世界最高のバンドのひとつが導きだした、他にはない世界観がある。読むのをやめられなかった」——コートニー・ラヴ

「ロックンロールのスピリットをひとりの人間に閉じ込めたら、ボビー・ギレスピーになるだろう。この本はロックする人生だけでなく、それを形成した労働者階級文化の美しさを肯定している。私は読みながら喜びの涙がこみあげ、同時に我々が失ってしまったものに大きな怒りを感じた」——アーヴィン・ウェルシュ(小説家、『トレインスポッティング』原作者)


『テネメント・キッド』の物語はグラスゴーのスプリングバーンで始まる。1961年の夏、ボビー・ギレスピーが労働者階級の一家に生まれたこの地区では、まもなくエドワード・ヒース首相による残酷なスラム・クリアランス政策が実施され、家族は立ち退きを強いられた。16歳で退学し、印刷工の見習いとして働きだした彼は、グラスゴーのアポロで初めてのライヴを体験すると、フィル・ライノットから稲妻のようにロックンロールの啓示を受ける。「ロックンロールの聖霊」が吹き込まれたボビーの運命は、さらにセックス・ピストルズとパンク・ロックの登場で決定された。彼にとってそれは階級制度に反抗する、聖像破壊のヴィジョンだった。ボビーはまずはジーザス&メリー・チェインの、そしてプライマル・スクリームのメンバーとして、ついにアーティストとなる。

90年代へ移ると、その旅はさらに加速する。サマー・オブ・ラブ、ボーイズ・オウンのパーティ、イースト・サセックスの田舎でのアンドリュー・ウェザオールとの運命的な出会い。新たなエレクトロニック・ソウル・ミュージックがイギリスの意識を動かし、やがて『テネメント・キッド』は『スクリーマデリカ』という、「90年代を始めた」とも言われるアルバムのリリースで結ばれる。世紀末ブリティッシュ・ポップの未来を過激に作り変えた、ロックンロールの使徒の喜びと驚きに溢れた一作。ボビー・ギレスピーの回想録は、サッチャーによって失われ、アシッド・ポップによって救われた10年を切り裂く。

<著者について>
ボビー・ギレスピー Robert ""Bobby"" Gillespie
1961年6月22日生まれ、スコットランド・グラスゴーのスプリングバーン出身。シンガー、ソングライター、プライマル・スクリームの創設メンバー。1982年、ジム・ビーティとともにプライマル・スクリームを結成。アンドリュー・イネスとロバート・ヤングが加入後、1987 年にデビュー・アルバム『ソニック・フラワー・グルーヴ』をリリース。1989年に『プライマル・スクリーム』、1991年には歴史的名盤『スクリーマデリカ』を発表。その後、『ギヴ・アウト・バット・ドント・ギヴ・アップ』(1994年)、『バニシング・ポイント』(1997年)、『エクスターミネーター 』(2000年)、『イーヴル・ヒート』(2002年)、『ライオット・シティ・ブルース』(2006年)、『ビューティフル・フューチャー』(2008年)、『モア・ライト』(2013年)、『カオスモシス』(2016年)など、精力的にリリースを続けている。“ローデッド"、“カム・トゥギャザー"、“ムーヴィン・オン・アップ"、“ロックス"、“カントリー・ガール"、“コワルスキー"などのヒット曲がある。プライマル・スクリーム以前は、オルタード・イメージズのローディ、ザ・ウェイクのベース、ジーザス&メリー・チェインのドラムなどを担当。セルティックFCのサポーターでもある。

萩原麻理 Mari Hagihara
1967年兵庫県生まれ。東京外国語大学卒業。主な訳書にジョージ・バーガー『CRASS』(河出書房新社)、ビル・ドラモンド『45——ザKLF伝』、バーナード・サムナー『ニュー・オーダーとジョイ・ディヴィジョン、そしてぼく』(ともにPヴァイン)、ハワード・スーンズ『27クラブ』など。