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ロシアのバンド・メンバー 刑務所行きを言われた後 食糧配達人に変装してロシアから脱出

2022/05/12 13:17掲載
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Maria Alyokhina, image via Instagram
Maria Alyokhina, image via Instagram
ロシアのバンド・メンバーは、刑務所行きを言われた後、食糧配達人に変装してロシアから脱出しました。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、脱出したのは、ロシアのフェミニスト・パンク・ロック集団、プッシー・ライオット(Pussy Riot)の創設メンバーの一人であるマリア・アリョーヒナ。プッシー・ライオットは長年にわたってプーチン政権への抗議活動を行っています。

彼女は2月、「ナチスの象徴のプロパガンダ」だと言われ、15日間刑務所で過ごした後、モスクワの自宅で軟禁状態にありましたが、当局が21日間の実刑判決を出したことを受けて、ロシアを逃れることを決めました。

「彼らは私たちをコントロールできないので、怖がっているのです」と彼女は言っています。

アリョーヒナは、鮮やかなグリーンのパーカーを着て、保温性の高い食品配達用のリュックを背負って逃走しました。追跡されないように、彼女は監視下にあったアパートに携帯電話を置いてきました。

アリョーヒナはベラルーシ経由で、欧州連合 (EU) の加盟国であるリトアニアへ渡ろうとしました。

友人の運転でベラルーシとの国境まで行きましたが、彼女はロシアの「指名手配」リストに載っていたため、リトアニアのビザは持っていましたが、ベラルーシの国境警備隊は入国を拒否しました。1回目は6時間拘束された後、帰国させられ、2回目は、ほとんど何も聞かずに追い返されました。

3回目は、友人がEU加盟国から発行された旅行書類をベラルーシに持ち込み、アリョーヒナにEU市民と同等の地位を与えました(この書類を発行した国については、ロシアの報復を恐れてか、どこの国なのかは明らかにされていません)。この新しい公文書を手に、彼女はリトアニア行きのバスに乗り、何の抵抗も受けませんでした。

「先週はたくさんの魔法が起こった。まるでスパイ小説のようね」と彼女は言っています。

プッシー・ライオットは現在、ウクライナのための資金集めを目的としたヨーロッパツアーを計画しています。

「ロシアにはもう存在する権利がないと思う。以前から、どのように団結しているのか、どのような価値観で団結しているのか、どこへ行こうとしているのか、疑問はありました。でも今は、もうそんなことは問題じゃないと思う」と語るアリョーヒナは、いつかロシアに戻りたいと願っているが、それがいつになるかは分からないという。しかし、彼女はどこにいても幸せでいようと考えています。「心が自由であれば、どこにいてもいいんです」と彼女は言っています。