AC/DCの元フロントマン、
ボン・スコット(Bon Scott)の死について、彼の弟であるデレク・スコットが初めて公の場で語っています。
デレクはオーストラリアで放送されたTVドキュメンタリー番組『Australian Story: On The Brink - Bon Scott』でインタビューに応じています。
ABCによると、このドキュメンタリーは「スコットの友人や家族に初めてアクセスが許され、1980年にロンドンで早すぎる死を迎えるまでの彼の性格、弱さ、精神状態について独占的な洞察を伝えている」という。また、1979年後半にスコットの大きな変化に気づいたという、元バンドメイトでハウスメイトのブルース・ハウへの初のインタビューも含まれています。
ドキュメンタリーの中でデレク・スコットは、ボンのライフスタイルを家族が心配していたと語り、「彼はすぐに飽きてしまう。それが一番の問題だった。退屈すると酒を飲む。彼は明日のことを心配したことはなかった。明日は明日の風が吹くだった」と話しています。
デレクは、AC/DCのギタリスト、マルコム・ヤングからの電話で、家族がボンの死を知った瞬間も回想しています。
「(母は)“ロンが誕生日おめでとうって電話をかけてきたんだ”と思っていました。時差の関係で翌日になってしまうことがよくあったから。マルコムは説明する時間がなかった。ラジオで(訃報を)聞かせたくないと思ったのでしょうね。彼はただ“ロンが死んだ”と言っていた」
ブルース・ハウは、ボン・スコットのライフスタイルが最も危険だったのは、レコーディングとツアーの間のダウンタイムの時期だと指摘しています。
「そのときこそ、彼は危険を冒し、ワイルドなことをし始めたんだ。退屈な日には、未来はない、今しかないと思っていた。次の日に生きるか死ぬかなんて、どうでもよかったんだ。マジックマッシュルーム、マリファナ、アルコールなど何でも試したし、バイクで危険を冒すこともあった」
2017年、オーストラリアのジャーナリスト、ジェシー・フィンクは『Bon: The Last Highway』を出版し、検視官は急性アルコール中毒が原因だと判断したが、ボン・スコットはヘロインの過剰摂取の末に死亡した可能性があると示唆しました。
デレク・スコットは「本に書かれている話の多くはでたらめだ」と言っています。
以下はドキュメンタリーのトレーラー映像