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キング・クリムゾンの今後は? メンバーのギャヴィン・ハリソン語る

2022/04/30 17:29掲載
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King Crimson
King Crimson
キング・クリムゾン(King Crimson)が2021年末に行った来日公演は、彼らにとって最後のコンサートだったのでしょうか? メンバーのギャヴィン・ハリソン(Gavin Harrison)は、Metal Injectionの最新インタビューの中でキング・クリムゾンの今後について聞かれて、こう答えています。

Q:昨年からかなり話題になっていますが、当事者であるあなたから見て、キング・クリムゾンの最後のライヴは行われたのでしょうか?

「それは難しい質問だね。というのも、ロバート(フリップ)は普通の人とは違った見方で物事を見ているんだ。彼はとても興味深い見方で物事を見ているんだよ。

このプロジェクトは2013年に始まった。2008年にちょっとしたツアーをやったんだけど、そのアイデアは2009年、つまりキング・クリムゾンの40周年にツアーをやるというのが目的だったんだ。でも、それは別の理由で実現しなかった。それで、2008年末にバンドは解散したんだ。2013年までロバートから何の連絡もなかったんだけど、彼が“バンドのプロジェクトにこんなアイディアがあるんだ。ステージの前方に3人のドラマーがいる。残りのメンバーはライザーの上で後ろにいる”と言ったんだ。彼は頭の中それがで全て見えていて、ロバートの頭の中のプロジェクトは、彼が僕らを呼んだ2013年から、2021年に日本で完成するまで続いたんだ。

それが彼の考えだ。だからといって、必ずしもそれで終わりというわけではない。ただ、目指していたことを達成しただけなんだ。そのプロジェクトはそれだけで完結した。今、再演が必要なのか、復活が必要なのか、新しいキング・クリムゾンが復活するのか、キング・クリムゾンが復活しないのか、そういうことはすべてあり得ることなんだ。単に“バンドが終わった”と言うのは、ロバートの考え方には合わない。彼はプロジェクト単位で考え、7年周期のようなサイクルで考えている。彼は7年間何かに取り組み、そしてそれを完成させたと感じるんだ。やろうとしたことをやり遂げたと感じるんだよ。何か別のことが起こるかもしれない。

質問をはぐらかそうとしているように聞こえるかもしれなけど、そうではない。あれが本当にキング・クリムゾンの最後の演奏だったのかどうかわからないからなんだ。僕たちがそこにいたときは、もう予定されている日程がないことが分かっていたので、少しそんな感じがしていた。通常、ツアーが終わると、18ヶ月後にはアメリカに行く、南米に行く、ヨーロッパを回るなど、すでに決まっているんだ。このようなツアーは計画とブッキングに多大な時間を要するため、通常、かなり先のことまで分かっている。1年、1年半、2年先まで決まっているんだ。2021年以降の計画はなく、ロバートはこのバンドは完成の域に達したと言っていた。

ロバートの素晴らしいところは、既成概念にとらわれず、白か黒か、オンかオフかといった二項対立的な考え方はしないところだ。いろいろなことがあるよ。キング・クリムゾンは単なるバンドではなく、ひとつのムーブメントなんだ。物体なんだよ。多くのミュージシャンがキング・クリムゾンに出入りしていたとしても、それは常にキング・クリムゾンだった。でも、いつも同じ人たちというわけでもない。他のバンドでは経験したことのないような、ある意味での理想主義なんだ。他のほとんどのバンドは白黒はっきりしていて、終わりか、始まりか、オフか、オンか、という感じなんだ」