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伝説検証 プリンスとスティーヴ・ヴァイ ペイズリーパークでの世紀のジャムは…実現しなかった ヴァイ語る

2022/04/07 15:12掲載
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Steve Vai, Prince
Steve Vai, Prince
伝説によると、プリンス(Prince)スティーヴ・ヴァイ(Steve Vai)は、ヴァイがプリンスのペイズリーパークのスタジオを訪れたとき、世紀のジャムをしかけたと言われています。しかし、実際にはプリンスはセッションに現れなかったとヴァイは回想しています。またヴァイは当日、プリンスのバンドメンバーとジャム・セッションを行いましたが、その夜の映像はヴァイによると存在するはずだという。撮影したのはプリンス本人。プリンスはセッションに参加せず、そのジャムセッションを部屋でずっと眺めていたそうです。

これまで、この話に関する情報はほとんどありませんでしたが、ミニマル・ファンク・バンド、ヴォルフペック(Vulfpeck)のギタリストであるコリー・ウォン(Cory Wong)が司会を務めるPremier Guitarの「Wong Notes Podcast」に出演したヴァイは、当時のことをこう話しています。

ヴァイと当日、ジャム・セッションをしたのは、当時プリンスのベーシストとドラマーだったソニー・Tとマイケル・ブランドです。

「僕はプリンスの大ファンだったんだ。ミネアポリスで演奏していた時、妻のいとこがペイズリー・パークで働いていてスタジオやすべてを監督していたんだ。

プリンスはペイズリー・パークでワイルドなオープン・ナイトをやっていて、それは素晴らしいものだったんだ。

僕は自分のバンドと一緒にライヴを行った後に、そこに行ったんだけど、ソニーとマイケルはそこにいなくて、家でベッドで寝ていたんだ。

夜中の2時か3時か、遅い時間に行ったので、プリンスには会えなかったんだ。でも伝言があって、彼はソニーとマイケルに電話させて、彼らを起こしたんだよ。気がつくと、彼らはベッドから出てそこにいて、僕たち3人はステージでジャムっていたんだ。

最高だったよ。...まるで魔法のようだった。“プリンスはこの人たちと一緒に成功したんだ!”と思ったよ。僕の仲間も良かったけど、ちょっと違う。最高だった」

二人とジャムった後、ヴァイは「ボスがやってきて一緒にジャムる」と告げられたそうで、呼び出されたスタジオ・スタッフが、プリンスの機材(ペダルボード、ギター、その他一式)がステージ上に組み立てられていました。

しかし、ヴァイは、プリンスとステージを共有する時間まであと数分だと言われていたにもかかわらず、この夜が自分の思っていたようにはならないことにすぐに気がつきました。

「ジャムっているうちに時間が経って、どんどん夜が明けていくんだけど、彼はそこにいないんだ。僕は“次のライヴに行かなきゃ!”って思ったので、“申し訳ないけど、もう行かなきゃ”って言ったんだ」

ヴァイによると、ソニー・Tやマイケル・ブランドとジャムっている映像は存在するようで、それを撮影したのは他ならぬプリンス本人だという。彼はバックステージからずっとそのジャムに見ていたという。

ヴァイは「僕が聞いたところでは、彼はバックステージからステージ全体をカメラで撮影していて、それを部屋の中で見ていたそうだよ。彼は決して降りてくることはなく、ただ座って見ていたんだ」と話しています。

プリンスが遠くから眺めていたというこのジャム・セッションの映像は存在すると言われていますが、その後、失われ、一般の人々の目に触れることはありませんでした。

司会のコーリー・ウォンは、現在ウォンのバンドで演奏しているソニー・Tが持っていると思われるブートレグVHSを探し出して、ヴァイのためにデジタル化する計画を話しています。