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2021年の米レコード業界 ストリーミングの急増/堅調なレコード/CDの回復等により、総収入は過去最高額に近い150億ドルを記録

2022/03/10 14:33掲載
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listening to music
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全米レコード協会(RIAA)の新しいレポートによると、米国のレコード音楽ビジネスは上昇を続け、ストリーミングの急増、堅調なレコード、さらにはCDの売上回復、そして初めてTikTokの音楽収入が含まれたことにより、2021年の収入は過去最高額に近い150億ドル(約1兆7416億円)を記録しました。

音楽の主要フォーマットは、デジタルダウンロードを除くすべてのフォーマットで前年比増となっています。

ストリーミングが圧倒的に大きく、2020年より24%増えて124億ドルを記録。これは業界全体の総収入の83%(2020年と同レベル)を占めています。この場合のストリーミングは、有料定額制サービス、広告付き音楽ストリーミングサービス、デジタルラジオおよびカスタマイズラジオ、Facebookおよびデジタルフィットネスアプリでの音楽のライセンス、そして今回初めて含まれた米国TikTokの音楽のライセンスも含みます。

ストリーミングの中でも、有料サブスクリプション(定額制)サービスの収入が引き続き大半を占めており、2021年には23%増の95億ドルに達しました。業界全体の総収入の3分の2近くを占め、ストリーミングの収入の76%を占めています。

この合計には、限定層サブスクリプション(モバイルからのアクセス、カタログ利用、製品機能、デバイスの制限などによって制限されたサービス)の9億700万ドルが含まれており、これは2020年よりも26%増加しています。これにはAmazon Prime、Pandora Plus、デジタルフィットネスアプリの音楽ライセンスなどのサービスが含まれます。

オンデマンド音楽サービスの有料契約数は、2021年も2桁の伸びを続けており、2020年の7550万契約から11%増加して8400万契約となりました、

広告支援型オンデマンドストリーミング(YouTube、広告支援型Spotify、Facebook、Tik Tokなどのサービスを通じた)の収入は、2020年は18%の増加で12億ドルだったのに対し、2021年は47%増加し18億ドルとなりました。

また2021年は、1996年以来初めて、CDとレコードの両方が同じ年に収入を伸ばした年でした。

レコードの復活は15年連続で続き、2021年の収入は61%増の10億ドルに達しました。前回レコードが10億ドルを超えたのは1986年です。レコードはフィジカル・フォーマットによる収入の63%を占め、業界全体の総収入の7%を占めています。

一方、2021年のCDの収入は、前年比21%増の5億8400万ドルで、2004年以来初めての前年比増となっています。