アリス・クーパー(Alice Cooper)は70年代、
ジョン・レノン(John Lennon)、
キース・ムーン(Keith Moon)、
ハリー・ニルソン(Harry Nilsson)らと共にハリウッド・ヴァンパイアーズと呼ばれる飲み会のメンバーでした。クーパーにとって、この飲み会で、毎晩の最も重要な出来事は、彼が「地球上で最も面白い人間」と呼ぶキース・ムーンの現れる瞬間でした。英BBCのインタビューの中で語っています。
「ある夜、彼はイギリスの女王の格好で現れた。ある夜はヒトラーに、ある夜はバイキングになり、ある夜はフランスのメイドに......。彼は地球上で最も面白い人間で、俺がこれまでに聴いた中で最高のドラマーだった」
クーパーは英Classic Rockの以前のインタビューの中で「彼は、ハリウッド・ヴァンパイアーズの宮廷道化師であり、みんなの最高の相棒だった。ヴァンパイアーズのねぐらである(ハリウッドの)レインボー(・バー&グリル)に行っては、キースがどんな服を着てくるのかを楽しみにしていたんだ」と話していました。
BBCのインタビューの他の部分で、クーパーは、飲み会メンバーのミュージシャンたちが政治について頻繁に議論していたことや、ジョン・レノンがクーパーにこのような問題にもっと関心を持つように勧めていたことを語っています。
「ハリウッド・ヴァンパイアーズは、毎晩レインボー・バー&グリルに集まっていたんだ。そこに行っても、誰も音楽の話をした覚えがない。音楽からの逃避だったのだと思うよ。
飲みたがっている連中ばかりが集まっていた。ハリー(ニルソン)とジョン(レノン)は、5、6杯飲んだ後には、俺は彼らの間に座らなければならなかった。ジョンが“黒人”と言えば、ハリーは“白人”と言うし、ハリーが“共和党”と言えば、ジョンは“民主党”と言うんだよ」
クーパーによると、2人は意見の相違はあっても、「喧嘩が好きだから、わざと」政治の話を持ち出していたという。クーパーは、それが手に負えなくならないように、「2人を座らせて、“やめろ、やめろ、やめろ”と言うのが役目だったんだ」と話しています。
クーパーはまた「ジョンについて一つ言えることは、彼はいつも俺をもっと政治に参加させようとした。俺は彼に“ジョン、君は世界を救おうとしている。俺は彼らを楽しませようとしているだけなんだ”と言ったんだ」とも話しています。