HOME > ニュース >

現代音楽の作曲家ジョージ・クラム死去

2022/02/07 16:07掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
George Crumb - Photo : Hiroyuki Ito/Getty Images
George Crumb - Photo : Hiroyuki Ito/Getty Images
米国の現代音楽の作曲家ジョージ・クラム(George Crumb)が死去。クラムのキャリアの中で多くの作品をリリースしてきたBridge RecordsがSNSで明らかにしています。死因は発表されていません。92歳でした。

以下、Bridge Recordsの声明より

「グラミー賞とピューリッツァー賞を受賞した作曲家ジョージ・クラム(1929-2022)は、2022年2月6日、92歳でペンシルバニア州メディアの自宅で亡くなりました。彼の妻のエリザベス、息子のデヴィッドとピーターがそばにいました。クラム博士は、娘のアン・クラムに先立たれました」

ペンシルバニア大学で30年間教鞭をとっていたクラムは、1967年に『Echoes of Time and the River(時と河のこだま)』でピューリッツァー賞を、2011年に『Star-Child(星の子供)』でグラミー賞現代音楽最優秀作品賞を受賞しています。

ウェストバージニア州の音楽一家に生まれたクラムの作品は、自然と音の交わり、特に音色を追求したものでした。クジラの鳴き声を取り入れた『Vox Balaenae(Voice of the Whale)』は有名な作品のひとつです。

代表作品は、デヴィッド・ボウイが生前に最も好きなアルバムのひとつとして挙げていた『ブラック・エンジェルズ(黒天使)』や、『マクロコスモス』など。

また、定形化された記譜法を使用せず、楽曲をコード化・視覚化した「図形楽譜」でも知られており、渦巻状や螺旋状の五線譜が使われた作品もあります。