ボブ・ディラン(Bob Dylan)のアルバム『Blonde on Blonde』をはじめ、ナッシュビルの何千ものセッションでピアノを演奏した、ナッシュビルのセッション・ミュージシャン集団「Aチーム」のキーボード奏者、
ハーガス・“ピッグ”・ロビンズ(Hargus ‘Pig’ Robbins)が死去。死因は明らかにされていません。84歳でした。
1938年にテネシー州で生まれたロビンズは、3歳のときに刃物による事故で失明しました。その後、テネシー盲学校に通い、7歳でピアノを習い始めました。
ロビンズの演奏が初めてヒットしたのは、カントリーミュージックのアーティスト、ジョージ・ジョーンズが1959年に発表した「White Lightning」という曲でした。
ロビンズは、パッツィ・クライン、ロレッタ・リン、コンウェイ・トゥイッティ、ケニー・ロジャース、タミー・ワイネットなどの有名アーティストと共演し、瞬く間にカントリー界の中心的存在となりました。
ロビンズのキャリアはカントリーだけに留まらず、多くのロッカーが彼を採用しました。
ロビンズの作品で最も有名なのは、ボブ・ディランの1966年のアルバム『Blonde on Blonde』でしょう。彼の独特のスタイルは「Rainy Day Women #12 & 35」など、多くの曲で見られました。
このほか、ニール・ヤング、シャナイア・トゥエイン、マール・ハガード、ウェイロン・ジェニングス、ウィーンなどとも共演しました。
ロビンズはソロ作品も発表。キャリアの中で9枚のアルバムを発表しています。1978年にはグラミー賞のベスト・カントリー・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞を受賞し、2012年にはカントリーミュージックの殿堂入りを果たしています。