ブラッド・メルドー　プログレに触発された新アルバム『Jacob's Ladder』発売　ラッシュ楽曲を含んだ新曲のMVあり

ジャズ・ピアニストのブラッド・メルドー（Brad Mehldau）が思春期の若い頃に愛した音楽はプログレッシブ・ロックでした。プログレは、彼がジャズと出会うきっかけとなったフュージョンへの入り口でした。メルドーの新アルバムには、プログレに触発された音楽を通じて、聖典や神の探求について考える新曲を収録されています。タイトルは『Jacob's Ladder』。CDとデジタルは海外で3月18日に、アナログレコードは2022年内（正確な日付は未定）に発売されます。リリース元はNonesuch Records。

このアルバムには、メルドーのレーベルメイトであるクリス・シーリ（Chris Thile）、セシル・マクロリン・サルヴァント（Cécile McLorin Salvant）をはじめ、マーク・ジュリアナ（Mark Guiliana）、ベッカ・スティーヴンズ（Becca Stevens）、ジョエル・フラームなどのミュージシャンが参加しています。

このアルバムからの1stシングルとして「Maybe as his skies are wide」のミュージックビデオが公開されています。この曲はラッシュ（Rush）「Tom Sawyer」 の一部を挿入して作られています。

ブラッド・メルドーは、このアルバムについて、こう話しています。

「このアルバムの音楽的な導線はプログレです。プログレッシブ・ロックは、僕がジャズに出会う前の子供時代の音楽でした。10歳から12歳の頃に読んだC.S.ルイスやマデレイン・レングルなどのファンタジーやSFの小説にマッチしていました。マイルス・デイヴィス、ウェザー・リポート、マハヴィシュヌ・オーケストラなどのフュージョンへの入り口であり、それがさらにジャズへの入り口となったのです。ジャズは、僕がそれまで知っていたロックよりも表現の幅が広く、スケールの大きな野心を持っていることがプログレと共通していました。

ここでの、ラッシュやジェントル・ジャイアント、エマーソン、レイク＆パーマーなどのプログレは、このジャンルの概念的、構成的、感情的な範囲を示唆するものに過ぎません。これらのバンドやその他のバンドは、プログレの衝動をハードロックやスクリーミング・メタルの分野に持ち込む新しいグループに影響を与え続けています。例えば、ここに収録されているペリフェリーの音楽は、“Herr und Knecht”のスクリーミング・ヴォーカルにも影響を与えています。すべての曲を直接トリビュートすることは避け、いくつかのケースでは抜粋したり、テーマを再構築したりしました」

■『Jacob's Ladder』

1 maybe as his skies are wide(Alex Lifeson / Geddy Lee / Neil Peart / Pye Dubois) 3:43
2 Herr und Knecht 7:48
3 (Entr'acte) Glam Perfume 5:45
4 Cogs in Cogs, Pt. I: Dance(Derek Shulman / Kerry Minnear / Ray Shulman) 4:11
5 Cogs in Cogs, Pt. II: Song(Derek Shulman / Kerry Minnear / Ray Shulman) 4:02
6 Cogs in Cogs, Pt. III: Double Fugue(Derek Shulman / Kerry Minnear / Ray Shulman) 4:31
7 Tom Sawyer(Alex Lifeson / Geddy Lee / Neil Peart / Pye Dubois) 7:44
8 Vou correndo te encontrar / Racecar(Alexander Bois / Casey Sabol / Jake Bowen / Matthew Halpern / Misha Mansoor / Spencer Sotelo / Thomas Murphy) 5:05
9 Jacob’s Ladder, Pt. I: Liturgy 1:27
10 Jacob’s Ladder, Pt. II: Song 11:30
11 Jacob’s Ladder, Pt. III: Ladder 4:19
12 Heaven: I. All Once - II. Life Seeker - III. Wurm ? IV. Epilogue: It Was a Dream But I Carry It Still