エルヴィス・コステロ(Elvis Costello)は英ガーディアン紙の企画で、「初めて聴いた曲」「初めて手に入れたレコード」「カラオケの定番曲」「なぜか歌詞を全部知っている曲」「パーティーで流すのに最適な曲」「忘れられないパフォーマンス」「セックスするのに最適な曲」「自分の葬式で流してほしい曲」について話しています。
Q:一番最初に聴いた曲
「家族の伝説では、僕は喋る前から、レコードプレーヤーでフランク・シナトラが歌う“I've Got You Under My Skin”をリクエストする方法を知っていたそうだよ。もちろん、僕は偏見を持っているけど、僕の妻(ダイアナ・クラール)は、もうひとつの決定的なヴァージョンを歌っているよ」
Q:初めて手に入れたレコード
「1962年に、父 (歌手のロス・マクマナス) がジョージィ・フェイムの『Fame at Last EP』の曲のリハーサルをしているのを聴いて、そのレコードをくれたんだ。ジョージィは、世の中に知られていない、他のアーティストの偉大な支援者。僕はカウント・ベイシーと一緒に歌ったことがあるんだけど、彼の名曲“Lil' Darlin'”をジョージィ・フェイムのレコードで覚えてしまったため、大恥をかいたことがあるんだ」
Q:カラオケの定番曲
「25年前にお酒をやめたせいか、僕がカラオケに接する機会は、ビル・マーレイが映画『ロスト・イン・トランスレーション』で“(What's So Funny 'Bout) Peace, Love, and Understanding”を歌うのを見るくらいだよ。僕はロジャー・ミラーの“King of the Road”を選ぶよ。この曲は、何を作っても誰にも気づかないような曲」
Q:なぜか歌詞を全部知っている曲
「僕は何度もノエル・カワードの“The Stately Homes of England”を暗唱したことがある。美しい歌詞でとても面白いんだ」
Q:パーティーで流すのに最適な曲
「ティーンエイジャーの頃に行ったパーティーのことを考えると、アイズレー・ブラザーズの“Behind a Painted Smile”がお勧めだね。僕はダンスフロアの端に陣取り、Party Sevenというペール・エール(イギリス発祥のビール)を開けて、ウィットと魅力で女の子を魅了したいと思っていたけど、たいていは失敗に終わったよ」
Q:忘れられないパフォーマンス
「僕にとっては、アレサ・フランクリンが『The Cliff Richard Show』でライヴ演奏した“Don't Play That Song (You Lied)”だね。あのような瞬間を経験すると、もう戻れない。この曲には、彼女が少女時代に吸収したゴスペルがふんだんに盛り込まれている。彼女のピアノのイントロだけでも20回以上は聴きたくなるよ」
Q:セックスするのに最適な曲
「チャーリー・リッチの“Behind Closed Doors”。曲ではなく、タイトルに込められた意味でね。そして、黒くフェードしていく・・・」
Q:自分の葬式で流してほしい曲
ルイ・アームストロングが歌う、ファッツ・ウォーラーの“Keepin' Out of Mischief Now”だね。僕はこの曲でヴァージンロードを歩いたんだけど、これも一種の誓いだよね? もし僕が死ななければならないのであれば、その後は悪さをしないようにしています」